懐かしの「電球ゼブラ信号機」ついに撤去 なぜ昔の信号機に付き物だった?
愛知県で長く残っていた「ゼブラ信号機」がついに撤去されました。電球式の信号機に古めかしい「背面板」が付いていたもので、全国的に数を減らしています。ただし、新しく設置されるケースもあります。
ゼブラ板はなぜ登場した?
愛知県阿久比町にあった「ゼブラ信号機」が2023年2月14日(火)に撤去されたと、SNSで話題になりました。「ゼブラ信号機」とは、青・黄・赤を表示する灯器の周囲に縞模様のゼブラ板が付いた信号機のこと。ゼブラ板が付いていれば古いとは一概にいえませんが、昭和40年代以前の信号機にはほぼ設置されていたので、見かけたら古い信号機である可能性があります。
現に、このたび撤去された信号機も、昭和40年代の製造と思われます。昔懐かしいゼブラ板はなぜ登場し、そして姿を消しているのでしょうか。
ゼブラ板は、正式には背面板といいます。電力事情が不安定だった戦後復興期、暗く点灯する信号機を目立たせる目的で登場しました。とはいえ電力事情も安定し、信号機そのものも性能向上により特に存在感を増す必要もなくなると、維持管理や重量の観点から撤去が進みました。そしてLED信号機が設置されて久しい現在、ほぼ見かけることはなくなりました。
さらに、2022年末に読売新聞が報じたところによると、信号機用の白熱電球の製造が2028年3月末で全て終了するようです。電球のメーカーはすでに、信号機を管理する各都道府県警察へ通知しているとのこと。こうしたことも、古い信号機が撤去されている一因といえるでしょう。
ただ、特別な事情からLED信号機であっても、背面板が新設されることもあります。例えば交差点が連続し、前後の信号機の間隔が近い時や、灯器が東を向いており、(ドライバーが)夕刻に強い西日を受ける時などです。信号機の色の見間違いや、見えづらくなるのを防止するため設置されています。
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たしかに信号の照度は上がりましたが、信号の視野内に大きな赤い看板や大きなLED広告があると赤信号を視認しづらくなるので規制してほしいです。