「機体、起立!…離陸!!」まさかの飛び方をする無人機誕生か 革新設計機を生み出したい豪州の事情

なぜオーストラリアは国産無人機を生み出そうとしているのか

 2022年から始まったロシアによるウクライナ侵略で、「バイラクタルTB2」が活躍したことで明らかになったように、無人機は戦場で大きな役割を果たします。同時に国産兵器の開発は、国内の雇用を生み出しつつも、輸入に頼らず一定数の兵器を確保することができます。

 加えて、オーストラリアが兵器の国産化へ熱心になったのは、太平洋をめぐる安全保障の変化と無縁ではないでしょう。

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両主翼に精密誘導爆弾「MAM」を携行して飛行するバイラクタルTB2。写真はトルコ空軍機(画像:バイカル・テクノロジー)。

 同国は2021年9月、アメリカ・イギリスと新しい安全保障協力体制「オーカス(AUKUS)」を発表し、原子力潜水艦の配備を表明しましたが、この時、フランスと交わしていた通常動力潜水艦12隻を建造する契約を破棄し、大きな外交問題になりました。アメリカ・イギリスの方が太平洋で影響力が高いことが背景に挙げられますが、自国の防衛体制をより強固にするには、外交問題のリスクも辞さない決断が必要だったのでしょう。

 先述の原潜の導入は、その技術を習得することにより、自国の造船・防衛技術のレベルアップを図ることも、視野に入った上の判断でしょう。今回のユニークな無人機「ストリクス」もまた、BAEシステムズがヨーロッパ内で開発した無人機の技術を取り入れているといいます。

 ただ、このような特徴的な設計としたのは、革新的な機構を盛り込むことで、模倣に留まらないものを創り出そうという、オーストラリア側の意欲の表れと捉えることもできるでしょう。「ストリクス」は今後実際に空をとぶことができるのか、いろいろな意味で注視していかなければなりません。

【了】

【画像】「シュワッチ系無人機」を別角度から

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