「バイラクタル」がモリモリ! まさに“無人機空母”なトルコ初の強襲揚陸艦「アナドル」就役

無人機なら30機を積むことができるとか。

就役式典にはさっそくUAV載せた姿を披露

 トルコ国防省は2023年4月10日、新型揚陸艦「アナドル」が就役したと発表しました。就役式典には同国のエルドアン大統領も参列しています。

「アナドル」は満載排水量2万7436トン、全長231mあり、全通式の飛行甲板と艦首にスキージャンプを備えているのが特徴です。一見すると空母のようですが、種別的には揚陸艦で、艦内には乗員400名のほかに海兵隊員など1400人を乗せることができます。加えて国産の水陸両用車「ザハ」や上陸用舟艇などを収容し、船体後部に備えたウェルドックから航行発進させることが可能です。

 また、飛行甲板を使ってヘリコプターや無人航空機(UAV)の発着艦を行え、船内の格納庫にヘリコプターなら19機、UAV(無人航空機)なら30機を収容でき、飛行甲板上にヘリコプターは10機、UAVであれば11機を並べることができるといいます。

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トルコ海軍最大の軍艦となる揚陸艦「アナドル」(画像:トルコ国防省)。

 同艦は2018(平成30)年2月7日に起工、2019年4月30日に進水しており、2022年3月から海上公試を行っていました。

 原型はスペインのナバンティア社が設計・建造した強襲揚陸艦「ファン・カルロス1世」で、「アナドル」はその準同型艦となります。ただ、建造はイスタンブールにあるセデフ造船所で行われ、搭載する戦闘システムなどには同国のアセルサン社のものなどが用いられているといいます。

 なお、同様に「ファン・カルロス1世」をモデルにした艦として、オーストラリア海軍が運用するキャンベラ級強襲揚陸艦の「キャンベラ」と「アデレード」があり、これらすべて姉妹艦とされています。

 トルコ海軍では「アナドル」を無人機空母としても運用する計画を立てていることから、甲板上には主翼の折り畳み機構を備え、相応の短距離離着艦(STOL)能力を持つ「バイラクタルTB3」や、ステルス性に優れた「バイラクタル・クズルエルマ」などが並べられていました。

【了】

【写真】飛行甲板に並べられたトルコ国産の無人航空機ほか

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