都市部も「スマートIC」増加中、渋滞は大丈夫? 異例の交通量に接続も “一旦停止”は解消されない?
渋滞しない? それでも「一旦停止」のワケ
検見川・真砂スマートICの一時停止による渋滞については、ゲートを2レーン分整備することもあり、そこまで大きな問題は想定していないといいます。開通後の状況を見ながら、一旦停止が不要な従来型のICへ格上げするような構想もないとのこと。
「従来型のICにすると、本格的な料金所を設けなければならず、規模がもっと大きくなり、用地買収などで周りへの影響が出ます。スマートICにすることで、スピード感をもって利便性の増進が可能です」(千葉市 道路計画課)
実はこの「一旦停止」こそが、スマートICのキモともいえる特徴です。非ETC車にも対応する有人料金所を基本としていた従来のICに対し、スマートICは約3分の1の用地で設置可能。通常のETCゲートは4台の車両検知器で車両の位置を管理しながらノンストップで通過させるところ、検知器を1台にし、車両停止後に道路側の設備と車載器の通信を行う仕様になっています。
検見川・真砂スマートICの場合は、隣接する湾岸千葉ICが成田方面への入口と、成田方面からの出口のみとなるハーフICであるため、従来、千葉市街から東関東道を東京方面へ向かう場合は、湾岸習志野ICもしくは京葉道路の穴川ICへ回る必要があります。この事業は、千葉市の都心部から東京方面の高速道路へのアクセス性を高めるだけでなく、穴川IC周辺の渋滞緩和にもつながると期待されています。
ちなみに、検見川・真砂はスマートICの分類としては「本線直結型」ですが、同じく東京に近い外環道の混雑区間にできる外環八潮スマートICは、「SA・PA接続型」です。高架の外環道からランプで通じる地上の「外環八潮PA」が整備され、そこにスマートICが接続する形となります。
【了】
一時停止しなくていい仕組みにしないとスマートとは言えない気がするが、今後そうなる予定はないのだろうか。