「ゆる~く曲がる誘導路」なぜ設置? 「誘導路を走る飛行機の速度」から見る納得の効果

滑走路とターミナルビルをつなぐ誘導路のカーブ部分には、直角に曲がるものだけではなく、比較的ゆるやかな角度で曲がるものがあります。どのような効果があるのでしょうか。

着陸機と離陸機の地上滑走速度の差はいかに

 誘導路と滑走路の整備の参考にするためだったこの調査で、対象となったのはほとんどが「ジャンボ機」と呼ばれたボーイング747でした。結果は離陸機の平均速度は時速34.1km、着陸機が44.6kmとなり、速度のばらつきは着陸機の方が高かったということでした。

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上空から見た静岡空港。誘導路は直角に滑走路についている(加賀幸雄撮影)。

 着陸機の方が速かったのは、「パイロットの速度感覚が高速に慣れていることと、一刻も早く国際線の長い時間を飛んだ乗客に降りてもらおうという心理が働いていると推測される」と、調査結果は結んでいます。

 この調査が行われた1980年代後半はバブル経済真っ盛り。誰もが忙しそうで、海外旅行も盛んになりました。慌ただしかった時代を振り返ると、着陸機の方が走行速度が高いのもうなずける気がします。

 また、極私的な感想ですが、地方の空港より大きな空港の方が、乗客は降機の準備にかかるのが早いようです。ターミナルビルへの地上走行に時間がかかる分、搭乗橋が接続されれば、すぐにでも降りようという気持ちがそうさせるのでしょう。それを受けてパイロットも誘導路での速度が高くなるのかもしれません。

 もし大空港に高速離脱誘導路が無ければ、乗客は一層降機の準備に早く取り掛かるかもしれませんし、「早くターミナルビルにつかないか」と少しばかりいら立ちもするでしょう。それを想像すると、緩やかに曲がる高速離脱誘導路は、パイロットももちろん、旅客の心も和らげる効果も期待できるのかもしれません。

【了】

【確かにゆる~い!】大空港の離脱誘導路と中規模空港の誘導路を比較

Writer:

日本各地の名産や景勝に興味があり、気ままに目的地を決めて2泊3日程度の 小旅行を楽しんでいる。

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