「小松空港に新滑走路」ホントに必要? “地方空港充実させすぎ問題”の再燃か ただ特殊事情も

現在、新滑走路を建設する動きが起こっている小松空港。しかし旅客数や今後の見通しを見ると、その必要性が問われています。増設によって期待される効果もあるといいますが、どのようなものでしょうか。

小松空港新滑走路設置の効果、どんなもの?

 一方、石川県にしてみれば、小松空港の発展によるメリットがいくつか考えられます。

 石川県では今も、1963年1月に本格的な大雪になり起きた「三八豪雪」が語り継がれ、交通網が遮断されたのをきっかけに金沢港建設の機運が高まりました。最近では2018年2月の記録的な大雪で交通がマヒし、小松市が「陸の孤島になった」との声も聞かれました。こうした気象災害に備え、空の交通網を充実させるという意味合いも考えられるでしょう。

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レール敷設が進む北陸新幹線 金沢~敦賀間(JRTT鉄道・運輸機構の動画より)。

 また、漆芸や金箔などの石川県の地場産業である伝統工芸は高い経済効果があるうえ、隣の福井県は定期便が乗り入れる空港がありません。小松空港の新滑走路は、2県の観光を含めた経済需要の増加へ寄与するものと考えているかもしれません。

 加えて今後、同空港が「軍民共用」であることも議論の行方に影響を与える可能性があります。日本を取り巻く安全保障環境は厳しさを増す中、日本海側で唯一、戦闘機部隊が配備される小松基地の機能強化に新滑走路が必要との声が大きくなれば、民間オンリーの他空港と比べても、議論はより複雑になることが予測できます。

 

 現在の数字や予測上だけで見ると「新滑走路を作る意味」に疑問符がつく小松空港ですが、石川県のみならず全国の空港整備や、安全保障問題に波及する可能性もあります。そういった意味では、新滑走路にまつわる議論の行方は注目すべきポイントかもしれません。

【了】

【空から見た!】どう変わる? 現「小松空港」のご尊顔

【特集】羽田、成田から下地島まで…全国の空港特集

Writer:

飛行機好きが高じて、旅客機・自衛隊機の別を問わず寄稿を続ける。

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