一体どうやって?「80年前の消防車」奇跡の完全復活 走る!光る!鳴る! 東京消防庁と日産に聞いた
東京消防庁の歴史の“語り部”として
会場でニッサン180型消防ポンプ自動車の再生作業に携わったエンジニア4人に、作業で苦労した点、手間取ったことについて聞いたところ、ブレーキ、特に前輪のものが不動状態で効いてなかったので、まずはそこを動くようにするのが大変だったとのことでした。
また80年以上前の車両であるため、残っている部品がほとんどなく、多くの部品を自作したとも。たとえばマフラーやラジエーターのガスケットなどはイチから作ったそうです。
ただ、自走できるといっても、ナンバープレートを取得(いわゆるナンバー登録)し、公道を走れるようにするためには、保安基準に適合するよう改めて整備しなければなりません。そこをどうするかは未定のため、公道を移動する際は別途、運搬車に載せて運ぶ必要があるとのハナシでした。
東京消防庁広報課の松村龍也消防司令も、ナンバーがないため公道を走ることはできないものの、なるべく多くの展示会やイベントなどで披露し、愛される車両になるよう活用してきたいと語ってくれました。
見事、息を吹き返した戦前生まれのニッサン180型消防ポンプ自動車。貴重な技術遺産、歴史の生き証人として、今後さまざまな場面で見かけるようになるかもしれません。
【了】
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