ウで大活躍「パトリオット」のレーダー製造工場へ潜入 フル稼働していないワケとは

アメリカの大手防衛企業「レイセオン」のミサイル&ディフェンス部門を見学しました。現在進行形で、ウクライナで戦果を挙げている「パトリオット」用のレーダーも手掛けています。どのような生産体制なのでしょうか。

稼働率6割程度の部署も!?

 垂直統合では、以下のメリットを得られます。

(1)部品の製造段階から徹底した品質管理ができる

(2)電波の特定の周波数帯に最適化された半導体など、自社ならではの工夫ができる

(3)どこで誰がどの部品を製造しているのかが把握できるため、自社製品への信頼が高まる

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完成した部品を組み合わせてSPY-6を製造する様子(画像:レイセオン)。

 次に自動化ですが、アンドーヴァー工場では特に「レーダー生産ライン」と「ハードウェア・インテグレーション・センター」において、その作業の多くがロボットアームや精密製造機械などにより自動化されていました。これにより、常に一定の精度を維持しながら大量生産が可能となっています。

 そして最後の拡張性は、工場の電気配線などは当初から施設の拡張を前提に組まれており、工場の建物を増築しそこに機械を置けば、すぐに生産能力を拡大することができるというものです。ちなみに取材時点でも、とある部署はそもそも稼働しているのが生産能力の6割程度ということで、施設の増築をせずとも、ある程度の需要増大には対応できる体制が整えられていました。

 昨今、日本でも防衛産業の規模を拡大し、海外への装備品輸出を目指そうという動きが高まっています。その観点から、レイセオン社の工場におけるこれらの取り組みは、今後日本でも重要になってくるように思われます。

【了】

【写真】ウクライナ軍総司令官からの感謝状 ほか、工場の様子

Writer:

軍事ライター。現代兵器動向のほか、軍事・安全保障に関連する国内法・国際法研究も行う。修士号(国際法)を取得し、現在は博士課程に在籍中。小学生の頃は「鉄道好き」、特に「ブルートレイン好き」であったが、その後兵器の魅力にひかれて現在にいたる。著書に『ここまでできる自衛隊 国際法・憲法・自衛隊法ではこうなっている』(秀和システム)など。

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