マニアックすぎ!? 東京メトロの中高生向けイベントが「教えて東大生!」なワケ 背景にある“効果”

東京メトロと東京大学生産技術研究所が、9回目のコラボ企画となる鉄道ワークショップを開催しました。単なる学生向けのイベントにとどまらない密度の濃い内容ですが、どのようなねらいがあるのでしょうか。

東京メトロと東大・生産技術研究所が学生向けワークショップ開催

 東京メトロと東京大学生産技術研究所は2023年7月27日(木)、中学生と高校生を対象とした鉄道ワークショップを、東京都中野区の中野車両基地で開催しました。このイベントは東京メトロと東大が連携し、夏休み期間に合わせて開催しているもので、今回は主に「車輪のしくみ」を学ぶ内容となりました。

 

 実際に参加してみたところ、東京メトロの地下鉄を通して専門的な内容を学ぶことができ、工場内では、酷暑の車両基地ならではの「珍風景」も見ることができました。

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中野車両基地でのワークショップの様子(乗りものニュース編集部撮影)。

 今回の募集定員は中学生クラス、高校生クラスで各25人。例年、定員の4倍以上の応募がある超人気イベントだそうです。

 

 会場となった中野車両基地は、丸の内線の車庫であり、銀座線の車両検査も行います。丸ノ内線は現在投入が続く新型車両「2000系」が43編成、新型車両への置き換えが進む「02系」が11編成、銀座線は「1000系」40編成が所属しています。

 

 ここでの中高生向けの講義、なかなか専門的です。「台車の役割」や「電車が曲がる仕組み」「脱線係数」などが、東京メトロの事例を踏まえて紹介されました。例えば「電車が曲がる仕組み」では、急曲線が多い銀座線の車両と、急曲線が比較的少ない千代田線の車両を比較。銀座線の車両は曲がりやすくするために、台車の中心間の距離を短くしていることなどが紹介されました。

 

 車内の見学も行われましたが、車両工場内には冷房がありません。車両内で作業を行う社員の暑さ対策として、入場中の丸ノ内線2000系の乗務員室にスポットクーラーのダクトが差し込まれていました。駅では見ることができない、酷暑の車両基地ならではの「珍風景」と言えます。 参加した中学生は「とにかくレアな体験ができたので、来て良かった」と語っていました。

「普段見られない鉄道の裏側を知ってもらい、より東京メトロを好きになってほしい」。 東京メトロはイベントを行う背景についてこう話します。東大生産技術研究所とコラボするメリットについては、「東京メトロが持ち合わせていない学術的な知見を東大に埋めてもらっているほか、学生と企業を結びつける接点のノウハウなどでも力添えをいただいています」としています。

 

 東大側も、「いきなり科学や学問の話をしても学生が取っつきにくいので、電車の裏にそうした知見があることを紹介することで、科学により興味をもっていただけると考えています」と話します。鉄道は学びのとっかかりとしても有効なようです。

 

 東京メトロによると、東北や九州など遠方からの参加者もいて、時には海外在住の日本人からも応募があるとのこと。何度も参加しているリピーターもいるようです。

【了】

【酷暑の今だけ!これが丸ノ内線の「激珍風景」です】

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