「山手線最後の踏切」廃止計画「代わりの道路」とは? 架橋で“3層立体交差”出現 でもちょっと遠い?

「山手線最後の踏切」は、廃止にメドが立っています。その代替として建設される道路を見てみると、なかなかスゴイところに橋を架けるようです。ただ、既存の踏切からは少し離れます。

架橋地点の下では鉄道が立体交差してる!

「この踏切は 待ち時間が長いです」との看板が立つ「山手線最後の踏切」は、廃止されることが決まっています。代わりの道路ができるためですが、どのように変わるのでしょうか。

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第二中里踏切(乗りものニュース編集部撮影)。

 山手線最後の踏切とされる「第二中里踏切」は、駒込~田端間にあります。貨物線を含む広義の「山手線」で見ると、他にも踏切はありますが、旅客線すなわち緑帯の山手線電車のルートでは、ここが唯一となっています。

 遮蔽時間が長く、国土交通省の「改良すべき踏切道」に指定され、対応策が検討されていたところ、近隣で東京都による都市計画道路の事業化が固まってきました。これを受け、JR東日本と北区は2020年12月、線路をまたぐ橋梁の完成後、踏切を廃止することで合意しています。

 その踏切の代替となる都市計画道路は「補助第92号線」といい、山手線を跨ぐ橋梁を含む160m区間の建設事業が進められています。場所は踏切のそばではなく、160mほど東へ進んだところです。2023年現在は、南側から幅20mほどの道路が線路でプツリと途切れているほか、線路北側にあった未整備の道路空間を活用した遊び場は閉鎖され、接続のための用地が確保されています。

 ここは、切り通しになっている山手線が、地上道路から最も深くなる区間でしょう。というのも、山手線よりも一段低いところを湘南新宿ラインが走るルートである山手貨物線が、旅客線(山手線)の下をくぐって東北本線へ直通する「中里トンネル」の坑口があり、切通しのなかで立体交差が形成されている重要な箇所です。橋が架かれば3層の立体交差になります。

 ここをまたぐ橋をめぐっては、山手線(旅客線)の運行を確保するため電車から2.5m高くする予定だったところを、それより高い3.2mとし、線路北側の橋の下に分断される生活道路をつなぐ横断路を建設するなど、設計の変更が重ねられています。橋には車道の両側に分離された歩道が設けられる見込みです。

【なんかスゴイぞ】山手線最後の踏切と「代替道路」の位置(画像)

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