コミケ輸送の新勢力「東京BRT」どれだけ活躍できた? 「座れる」「安い」見えてきた課題も
「のりばが国際展示場駅にある」というのが難点?
●利用するのに便利だったか
東京BRTに対する利用者の不満の大半を占めるのが「新橋駅前のバス停が遠い」「国際展示場駅がそもそも会場から遠い」というものです。
コミケは異様な量の荷物を抱えて移動するのが基本なので、歩く距離は短いほうが楽です。「ゆりかもめ」がりんかい線に比べて有利なのは、会場と駅の近さです。その点、遠い国際展示場駅にあるBRTのりばは、やはり不便と言わざるを得ません。いっぽう、都営バスののりばは、東京ビッグサイト敷地内のロータリーから発着します。
新橋駅前ののりばは、ゆりかもめの駅の真下にあります。ゆりかもめに乗る場合は新橋駅から第一京浜をデッキで越えますが、東京BRTののりばへは第一京浜を渡らなければならず、移動にやや時間がかかります。もっともこのバス停位置は、引っかかる信号を極力少なくするという事情もあります。
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利用者の声はSNS上でも多く見られましたが、おおむね「座れた」「スイスイで快適だった」といった肯定的な意見と、「のりばが不便かな」という意見でした。
先述のとおり、そもそもの認知度が低い状態であるほか、バスの定時性、輸送力に対する不信感もある一方、SNS上では「そんなのあったのか」「今度使ってみようかな」という声も多く見られ、今後さらに利用者は増えていきそうです。
「まあまあの人数が試しに使ってみて、無難に切り抜けた」といった印象のある、東京BRTのコミケ輸送。次回以降、認知度と信頼性が上がるとともに、輸送能力として正念場がやって来るかもしれません。
【了】
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