なぜここまで複雑に!? まるで国道の迷宮「宮前IC」さらに“成長中” どうやってできたのか
宮前ICの“でき方”
宮前ICは一気にここまで複雑になったわけではありません。これまでも“成長”を重ねて現在の姿になっています。
もともと、鴨川西岸の農村地帯だったこの地には、国鉄川越線と現在の県道上野さいたま線が平面交差する以外には、いくつかの生活道路があるのみでした。
ここへまず、南~北東方向の国道17号新大宮バイパスができ、県道と鉄道をまたぎました。この当初から、新大宮バイパスの上下線は橋桁どうしをかなり離してありました。
やがて南西方向へ国道16号西大宮バイパスが接続し、北東方向は16号と17号の重複区間に。このときに県道もルートが付け替えられたほか、前出したループランプの中のループ道路といった関連道路もできました。
さらに2010年には北方向へ国道17号「上尾道路」が接続し、「X」字のジャンクションが完成。上尾道路は方向的には東京方面からの新大宮バイパスからひと続きになっていますが、宮前ICには新大宮バイパスの本線に分岐・合流する形で接続しています。
このため、場所によっては短い区間に2か所の分岐が連続するようになったほか、案内標識が複雑になりすぎて走行中に判読が困難とされたことから、国道は方向別にカラー舗装と標識のカラー矢印を組み合わせた改良が施されています。
ちなみに、新たに高架が建設される新大宮上尾道路は、宮前ICには直接接続せず、通過するだけとなります。ICから南の新大宮バイパス上に「宮前南出入口」、北の上尾道路上に「宮前出入口」(いずれも仮称)がそれぞれ設けられます。
【了】
写真11枚目「新大宮バイパスができる前」と12枚目「新大宮バイパス開通後」の説明文と写真が反対です。
ご指摘ありがとうございます。修正いたしました。