歴史が変わる!? 新幹線でついに誕生「東京~福井 直通列車」過去にはあったのか 遠かった2都県
北陸新幹線の延伸開業により、「電車1本で行ける」ようになる東京と福井県。過去の列車で、このようなものはあったのでしょうか。
東京まで「乗り換えなし」で移動可能に
北陸新幹線の金沢~敦賀間の延伸日が、いよいよ2024年3月16日と正式発表されました。気が付けばもうあと半年に迫っています。
今回の延伸は福井県民にとって「東京まで1本の列車で行ける」ようになるという歴史的転換点になりそうです。福井県が"東京圏"の仲間入りを果たしたと言っても過言ではないかもしれません。
ところで、「東京~福井 直結列車」は今まであったのでしょうか。まず近しいところで挙げると、夜行急行「能登」が2001年まで走っていました。
急行「能登」は上野を出ると、上尾や鴻巣など帰宅需要を兼ねつつ、高崎~直江津で夜を越えて日本海側へ出るルートでした。車両は485系のうち「碓氷峠バージョン」とされた特別仕様「489系」が、上越線経由で最後まで使われました。2001年以降は金沢発着に短縮され、2010年に定期運行が終了しフェードアウトしています。
そのほか、かつて急行「北陸」「越前」など複数の夜行列車が運行されていました。
昼行列車だと、特急「白山」が1997年まで東京~金沢で走っていましたが、福井まで行くとなると、歴史になかなか現れません。今から約60年前、1961(昭和36)年から5年間だけ走っていた特急「白鳥」がそれにあたります。
「白鳥」は朝8時台に大阪を出て青森へ行く長距離特急で、2001年まで運行されていました。その中で、最初期の短期間だけ、「大阪~直江津~上野」という「白鳥」も併結されていたのです。福井発は11時台で、約9時間で上野へ到着していました。
※ ※ ※
このように、国鉄時代も「夜行だけ」「昼は1日1往復」というレベルで、東京が遠い存在だった福井県。北陸新幹線の延伸開業後は、東京~福井の直行列車が「1日14往復」誕生することとなります。ここまでくると「ふらっと行ける」レベルとなります。
大阪~福井の在来線特急列車が消滅し「1本で行ける」場所でなくなるのに対し、東京がその「1本で行ける」場所として成り代わります。福井県民の「大都会へ遊びに行く」という動き方が、ガラリと変わることにもつながりそうです。
【了】
福井まで行ってたのは夜行の越前だけだよね