古すぎロシア戦車まだ現役!? 第二次大戦の戦車で最多量産「T-34」伝説の数々 実戦投入はいつまで?
第二次世界大戦中だけで各タイプ合わせ約3万5000両あまりが生産され、戦後を含めると約6万4000両が生産されたといわれているT-34、戦後朝鮮戦争でもその性能は注目されましたが一体どの部分が優れていたのでしょうか。
大量に作られたうえに性能もよかったT-34
世界でもっとも生産された戦車といえば一説には10万両以上が生産されたという冷戦期の東側スタンダード戦車であるソビエト連邦製のT-55ですが、2位もソ連製の戦車T-34となります。
ロシア国防省によると、第二次世界大戦中だけで各タイプ合わせ約3万5000両あまりが生産され、 戦後を含めると約6万4000両が生産されたといわれます。ちなみに同戦車が生産中に敵国ドイツで最大の生産数だったIV号戦車が約9000両だったことを考えると、いかに大量生産されたかがわかります。
T-34は1940年9月にハリコフ機関車工場で量産がスタートし、1941年6月22日から独ソ戦が始まると、ドイツ軍に衝撃を与え、後の戦車開発にも大きな影響を与えることになります。一体どのあたりが卓越していたのでしょうか。
まず、傾斜した装甲により徹甲弾などの対戦車砲弾の運動エネルギーを分散させ、“逸らして弾く”システムを本格的に取り入れた車両がT-34でした。これにより、垂直の装甲より高い防御力を得ることができ、車体自体も垂直装甲より軽くすることが可能になりました。また初期型に搭載された76.2mm砲は、最初から対戦車戦を想定して搭載された砲で、当時のドイツ軍の主力だったIII号戦車を正面から楽々に破壊できる性能を持っています。
動力は液冷V型エンジンのディーゼルエンジンで、当時の戦車で主流だったガソリンエンジンよりも燃えにくい車両でした。さらに幅広の柔軟な履帯(キャタピラ)を備えており、たとえ地面が泥でぬかるんでいようとも、ものともしない悪路走行性を見せ、整備性も高かったといわれています。
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