田園地帯に突如出現「ラウンドアバウト」なぜこの場所に? 見通し抜群の交差点をあえて変えたワケ
田園地帯のど真ん中にラウンドアバウト設置の意図
愛西市の交差点では、信号の導入も検討されましたが、100m以内の位置に別の信号交差点があり、間隔が近すぎ車両が詰まる恐れがあることから、ラウンドアバウトを導入しました。
愛知県によると、その大きな狙いは事故防止。さらにいえば、重大事故につながりかねない「コリジョンコース現象」の防止にあるといいます。
「コリジョンコース現象」について、JAF(日本自動車連盟)は次のように説明しています。
直角に交わる見通しのよい交差点に、同じ速度で同時に接近する2台のクルマがあったとすると、相手のクルマは常に斜め45度で進み続けます。するとドライバーは、近づいてくるクルマを「止まっている」と錯覚し、注意を払わなくなり、危険を認識できなくなることがあるのです。これを「コリジョンコース現象」といい、結果としてお互いに交差点へ進入し、衝突に至ります。
これは、横から近づくクルマを、物の色や形をはっきり認識できる「中心視野」から外れた「周辺視野」でとらえやすいことから起こる、目の錯覚だそうです。
交差点を直進したい場合も、いったん左折して環道を経由しなければならないラウンドアバウトであれば、そのような事故を防止できるというわけです。
またこの交差点では、ラウンドアバウト化以前、一時停止の規制が守られずに事故につながっていたケースもあるとのこと。信号でも一時停止の規制でもなく、「必ず環道に入る」という通行方法によって、スピードの抑制効果も期待できるでしょう。
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