「三条京阪」「野田阪神」なぜ社名が後? そもそも京阪や阪神の駅じゃない!? 「社名+地名」と逆な理由
京急蒲田や西武新宿など、鉄道会社の社名を“冠した”駅は多くありますが、ちょっと異質なのが関西の「三条京阪」と「野田阪神」です。「社名+地名」の並びが、なぜ逆転しているのでしょうか。
京阪電鉄の駅ではない
京都市東山区にある三条京阪駅と、大阪市福島区にある野田阪神駅。鉄道会社の社名を採用した駅は数あれど、この2駅はちょっと異質です。というのも、社名である「京阪」と「阪神」が、地名の後に来ているから。JR難波や近鉄奈良、東京なら京急蒲田や西武新宿のように、「社名+地名」という順序が一般的ですが、なぜ逆転しているのでしょうか。
●三条京阪駅
駅は三条通の直下(地下駅)にあります。通っている路線は京都市営地下鉄東西線。すぐ西には京阪電鉄本線の三条駅があり、両者は乗換駅ですが、地下鉄駅のみが「三条京阪」を名乗っています。
ここに東西線が開通したのは1997(平成9)年10月のこと。それまでは地上を走っていた京阪京津線が乗り入れていました。当時の駅名は「京津三条」でした。
ただ、そのさらに10年前までは、京津線の駅名も「三条」でした。当時は本線も地上にあり、両線のプラットホームは隣接していたのです。地元の人は駅前を「三条通京阪前」と呼んでいました。
地下鉄駅はそれを継承。もっとも、京都の地名は交差する2つの通り名を並列して表記する例が多々あります。三条京阪駅は、東西線にとって三条通と京阪本線の交点に位置する、という意味合いがあるといえるでしょう。
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