「ギリギリ5000m未満」 半端すぎる長さのトンネルが生まれるワケ 理由や根拠、あります!

少し変わりつつある?「5000m」の鉄の掟

 たとえば群馬・新潟県境の山地を貫く関越道 関越トンネル(1万1055m)の場合、危険物積載車はその手前のICで下り、つづら折りのカーブが続く国道17号を経由して、三国トンネル(1218m)を通行するのが一般的です。

 しかし、これでは災害時に被災地へ迅速なエネルギー輸送ができないということで、2016年には、国土交通省が通行規制の緩和を通達しました。被災した自治体などからの要請で、かつタンクローリーの前後に誘導車を配置し、他の車両との間隔を保つといった通行の安全が確保される場合には、通行が認められることがあります。

 国土交通省道路局によると、2020年7月の九州豪雨の際も、九州道の長大トンネルで規制緩和が適用されたそうです。

 ちなみに、近年は地下区間が長い路線も増えており、日本最長の道路トンネルである首都高C2中央環状線の山手トンネル(18.2km)も、危険物積載車は通行できません。一方、外環道の千葉区間(三郷南IC~高谷JCT)も10km以上にわたり地下を走りますが、ここは道路の中央部が地上に向かって開いた構造の、いわゆる「半地下トンネル」(NEXCO東日本の呼称では「堀割スリット構造」)であるため、危険物積載車も通行が可能です。

【了】

【写真】どういうカラクリ!? 「長さ5000mだけど実は…」なトンネル

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