「高性能なヤツ作ってね、金かけずに」で生まれた最後の艦上攻撃機「コルセアII」米空軍も採用の名機に

アメリカ海軍最後の艦上攻撃機といわれるA-7「コルセアII」。この機体は史上最後の艦上攻撃機と呼ばれる存在です。ただ後に米空軍も採用した傑作機に。かつて日本にもたびたび姿を見せた往年の名機はどのようにして生まれたのでしょうか。

ちょっと違うアメリカ空軍採用モデル

 こうしてA-7「コルセアII」は安定して性能を発揮するようになります。一方、海軍での運用成功に着目したのがアメリカ空軍でした。当時、空軍では旧式化していたF-100D戦術戦闘機に代わる新型機を必要としていたのです。

 空軍では空母のようなカタパルトは使用できないため、TF30エンジンよりも強力なエンジンを求めていました。そこで空軍が選んだのはアリソン製(現ロールスロイス)TF41ターボファンエンジンでした。これはイギリス海軍モデルのF-4「ファントムII」戦闘機に搭載されたロールスロイス・スペイの発展型で、F-111戦闘爆撃機への採用を目指してロールスロイスとアメリカのアリソンが共同開発していたものです。

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1982年5月20日、旧モフェットフィールド海軍航空基地で展示されていたA-7D攻撃機(細谷泰正撮影)。

 TF41は純アメリカ製ではない点が不利に動き、F-111には採用されずに終わりましたが、TF30よりも強力でコンプレッサーストールも起きにくいエンジンに仕上がっていました。そこにアメリカ空軍が白羽の矢を立てたのです。TF41を搭載した空軍型はA-7Dと呼ばれ、空軍仕様としてフライングブーム式の空中給油装置、Mk12機関砲に代わりM61A1バルカン砲を搭載するなど細かい改良が施されていました。

 これによりアメリカ空軍が採用したA-7Dは優秀な攻撃機へと昇華します。このような好結果を横目に見ていたアメリカ海軍は、空軍型A-7Dを参考にして、既存モデル空母搭載用A-7にもTF41エンジン、M61バルカン砲を搭載することを計画。こうしてA-7Eを生み出し、海軍型の決定版として量産・配備を進めたのです。

 一方、アメリカ空軍では近接航空支援用の対地攻撃機として運用していたA-10「サンダーボルトII」攻撃機の高速化を目指して次世代戦術戦闘機を計画しました。その候補のひとつとして作られた試作機がYA-7Fです。

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