福岡の大江戸線? 地下鉄七隈線の最新型3000A系 「博多延伸」で車両はどう変わった?

「より人に優しい電車」

 そのような3000系を進化させた3000A系は、「より人に優しい電車」となっています。最大の特徴は「立ち座りしやすいシート」。優先席の一部で座面を60mm高くし、仕切りとなる肘掛けを設けた座席です。

 座席鉄である筆者(安藤昌季:乗りものライター)は、この座席に座りましたが、肘掛けに掴まることで立ちあがりやすいだけでなく、背もたれの傾斜角度も適切で、座り心地にも優れた座席に感心しました。全国の優先席で採用してほしいと感じます。

 通常のロングシートも座面がお尻側で下がっており、こちらも背もたれに適度な傾斜が付けられています。通勤形電車は、背もたれの角度を垂直にすることで乗客の背筋を伸ばし、通路に足を出させないつくりが数多く見られますが、こちらの座席はそのようなことはなく、ゆったりと座れます。クッション性もよく、出来栄えのいい座席です。一般の座席は扉間7人掛けですが、両先頭車では3密を回避し、乗降しやすくするために5人掛けに変更されています。

 またつり革、手すり、座席には抗菌・抗ウィルス素材も使用され、感染症対策を強化しています。

 インテリアは、博多織の五色献上色である「紫」「青」「赤」「黄」「紺」をイメージした配色。木目柄も「櫛田の銀杏」で有名なイチョウの木をイメージした、より明るいものとなっています。

 ドア上には開閉のタイミングを確認できるランプが新設され、聴覚障がい者に配慮されています。また、車内の案内表示器が液晶式に変更され、視認性が向上しました(3000系でも一部は液晶式に換装されている)。

 そして、福岡市営地下鉄では初めてとなる車内防犯カメラを設置。セキュリティ向上が図られています。

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車内防犯カメラ(安藤昌季撮影)。

 外観塗装は車体上部がスカイブルーに変更されました。これは福岡空港と、地下鉄3路線、JR線、西鉄天神大牟田線がつながるイメージと、新型コロナウィルス終息後の「希望の未来を示す、広く澄んだ青空」を表したものです。

 高いデザイン性と利用者への配慮が感じられる3000A系。意識して乗車すると発見がある電車でした。

【了】

【おぉ!】3000A系の立ち座りしやすいシートです

Writer: 安藤昌季(乗りものライター)

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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