旧日本軍の戦車たちは敗戦後どうなった?「更生戦車」の行方 “はたらくクルマ”へ魔改造の数々

太平洋戦争の終結後、国内に残された多くの日本戦車は連合軍の命令で廃棄されました。ただ、車体は様々なものに転用され戦後10年経っても日本国内では200両以上が現役だったそうです。

300両も造られた「更生戦車」

 また装甲兵車は全装軌式の一式装甲兵車(ホキ)と半装軌式(ハーフトラック)の一式半装軌装甲兵車(ホハ)の両方であったと思われ、東京都ではホハ車の改造車両をゴミ収集車として使用する写真が残されています。

 1946(昭和21)年7月2日には、兵器処理委員会からアメリカ陸軍第8軍に提出された転用戦車の使用許可願いが受理されます。そしてGHQ認可のもと、主に中戦車は三菱重工で、軽戦車は神戸製鋼や小倉製鋼(現日本製鉄)、加藤製作所、池貝自動車(後に小松製作所に吸収)などの指定工場で改造されました。

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(株)中山組が自社の機材として使用する、九七式中戦車ベースのブルドーザー。こうして見るとチハ車時代に比べて割合に高い位置に操縦席があり、一人でも操縦しながらドーザー操作が可能であった事がわかる(@2010 nakayamagumi Inc.)。

 これらは戦災復興院や農林省、鉄道省などの各省庁や東京都、北海道、鳥取県、福岡県などの地方自治体、さらには中山組や藤田組などの民間企業にまで払い下げられて、その代金は国庫に返納されています。その後も1950(昭和25)年頃まで更正戦車の改修作業が続き、その数は推定でも200~300両に達したといわれています。

 また戦災復興院が購入した更生戦車は、さらに各公共団体に有償で貸し付けられ、戦後復興の土木工事などで重用されています。また一部のチハ車改造ブルドーザーは、1948(昭和23)年8月に起きた映画会社「東宝」の労働争議への強制執行にも警視庁予備隊(現:警視庁機動隊)と共に出動しています。

 後の出版物において、このときの労働争議にはアメリカ軍戦車が投入されたことになっていますが、記録写真を見る限りでは全て元日本軍戦車を改造した更生戦車でした。また、東京都内が大雪となった1951(昭和26)年2月15日には、チハ車改造ブルドーザーが除雪作業を日比谷や新橋、両国などで行っています。

【後ろ姿は全然違う!】エンジン替えて大幅改造 オリジナルが残る操縦席回りも(写真)

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