海自「US-2」存続危うし? 日本が誇る飛行艇“値段高すぎ”問題 輸出も振るわず八方塞がりに

海上自衛隊のUS-2救難飛行艇の存続が危うくなっていることが報じられています。世界でも高い評価を受ける水陸両用機ですが、セールスが振るわないまま、取り巻く状況が悪化しているようです。

なんでこんなに高くなっちゃうの? 円安だけでない要因

 そもそも、2013(平成25)年度のUS-2の1機あたりの取得費は約132億円でした。ロイターの報道が事実であるとすれば、2024年度の計画取得費は2013年度の約2.27倍、2025年度の計画取得費は2013年度に比べて約5.3倍です。これは納税者の許容範囲を超えているのではないかと思います。

 新明和工業はロイターに対し、US-2は調達数が不明確で、契約が単年度になっていることから部品のサプライヤーとの調整などができず、結果としてコストが下がらないと述べています。

 さらにロイターは同社関係者の話として、防衛省に対するUS-2の提示額がここまで大きくなってしまったのは、そのサプライヤーとして胴体と主翼を供給する川崎重工業と三菱重工業がUS-2の事業から手を引くと決めたことも要因であると報じています。ただし、川崎重工業と三菱重工業はUS-2事業から撤退するのか否かについてコメントを控えたということです。

 2社以外にも、US-2は部品を新明和工業に供給するサプライヤーの撤退も相次いでいると筆者は耳にしていますし、新明和工業はロイターに対して、「サプライヤーの理解・協力が得られなければ当社単独で(US-2)製造能力を維持するのは困難」と回答しています。

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US-2救難飛行艇のコックピット(画像:アメリカ海兵隊)。

 自衛隊で導入が先送りになったUS-2の生産ラインを維持するとすれば、民間機型を開発して国内外の官公庁に導入してもらうか、海外の軍用機型輸出が必須となります。

 そのために新明和工業は、海外の展示会などでUS-2の民間機型をアピールしていますが、開発段階で民間機としての運用に不可欠な型式証明を取得するためのデータ収集や試験などを行っていなかったため、民間機型の開発は事実上不可能だと筆者は思います。

【あったのか!】実際に作られていたUS-2“民間機型”の模型(画像)

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  1. インドは世界最高性能のAG-600を購入するでしょう。

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