最も低い損失率 アメリカ軍機B-26「マローダー」 でも不名誉な“搭乗員殺し”のワケ

アメリカ軍のB-26双発爆撃機「マローダー」が1940年の今日、初飛行しました。ただ、ほぼ同時期に初飛行したB-25「ミッチェル」の方が、日本では馴染みがあるかもしれません。生産数でも、両者には隔たりがありました。

主戦場はヨーロッパ

 日本本土を初めて空襲したアメリカ軍機は、ノース・アメリカン社のB-25双発爆撃機「ミッチェル」でした。ただ時期をほぼ同じくして、これまた同様の双発機がありました。83年前の今日、初飛行したB-26「マローダー」です。マーティン社が手掛けました。

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アメリカ軍のB-26双発爆撃機「マローダー」。1942年撮影(画像:アメリカ海軍歴史遺産司令部)。

 全長17mあまり、全幅21mあまり、翼面積61平方メートルあまりと、B-25に比べやや大きな機体は、航続距離や最高速度でも上回りました。ただ生産数ではB-25に水をあけられ、またヨーロッパを主戦場としたために、日本との交戦機会は多くありませんでした。

 操縦が難しく、事故が多発したことから搭乗員に「マーダラー」(人殺し)の異名まで付けられました。このため生産が一時中止されたり、操縦訓練に時間を要したりしたため、実戦への投入は1942(昭和17)年4月からに。ちなみにB-25が日本本土を空襲したのはこの月です。

 しかし、B-26は高度3000~4500mからの爆撃では損失率1%未満を記録。これは連合軍の爆撃機の中で最も低いものでした。後に改良機も登場し、防御力の強化や航空魚雷の搭載などが施されました。

 第二次世界大戦中、B-26はイギリス軍やフランス軍へも供与されました。1945(昭和20)年に生産が打ち切られるまで、計5200機あまりが登場しています。

 2023年現在も、アメリカを中心に複数機が現存していますが、このうちアメリカ空軍博物館に展示されている機体は戦後、エールフランスの訓練校から入手したもの。1945年当時のアメリカ陸軍航空軍(第387爆撃隊)塗装に復原されています。

【了】

【現存機】フランス軍へ渡ったB-26(写真)

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