「中途半端なステルス機」と見るのは浅はか 韓国オリジナル戦闘機KF-21“進化計画”の現在地とは お値段F-35超え!?
最初に目指すは旧式機の更新 その後は?
もともとKF-21は、F-22「ラプター」やF-35「ライトニングII」のようなステルス性を持った第5世代戦闘機を目指したものではありません。では、何のために開発されたのかというと、長期運用で老朽化が進むF-4「ファントムII」やF-5「タイガーII」といった旧型機を更新するために計画された戦闘機なのです。
性能的には、F-16「ファイティングファルコン」より上を目指しており、世代的に言えば第5世代戦闘機よりも下の第4.5世代戦闘機を想定しています。すなわちユーロファイター「タイフーン」やサーブ「グリペン」、ダッソー「ラファール」などと同じレベルだといえるでしょう。
また、機体の開発は一度にすべての性能を満たすのではなく、必要な能力を段階的に実装する形で進めています。その理由は開発の長期化による開発失敗のリスクを軽減させるためで、それは「ブロック」という名称で区分けされています。
まず、最初のブロックIでは空対空戦闘能力のみを実装するのだそう。このタイプは2026年頃までに韓国空軍への配備を予定しています。その後、センサーの能力を強化したり、対地戦闘能力を付与したりといった改良が施されてマルチロール戦闘機となったブロックIIの開発を進め、これによってKF-21は第4.5世代戦闘機としての能力を獲得することになる予定です。
ステルス性といった第5世代戦闘機としての能力については、ブロックIIの後に開発が予定されるブロックIIIでの実装を目指しています。ブロックIIIでは胴体下部にウェポンベイを装備し、さらに第5世代戦闘機ではステルス性と同様に必須となった複数プラットフォームからの情報を統合できるデータフュージョン能力も付与されるそうで、恐らくはブロックII以上に大規模な改修が機体全体に施されることでしょう。
しかし、「ソウルADEX」の会場で話を聞いたKAIのスタッフによると、ブロックIIIの実現はまだまだ未知数のようです。「ブロックIIIに関しては、現時点で社内プロジェクトの段階であり、軍などとの正式な契約はまだ結ばれていない」とのこと。そのため、現時点で確実に開発が進められているのは、第4.5世代のブロックIIまでのようです。
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