ああ懐かしい!「現役最古参のフェリー」はまさに“昭和” 最新船に負けないバブル竣工組

特等室の専用風呂を見せてもらった

 特等室は2種類あり、最も豪華なのが特等A(通常運賃2万1900円/1人)です。幅100cmのシングルベッドが2組あり、応接セットや大型机、冷蔵庫もあります。ユニットバス・トイレも備えており、ホテルの一室そのものです。経年劣化がないわけではありませんが、船内がよく清掃されており、普段から丁寧な手入れがされていることを感じられます。

 特等B(通常運賃1万6400円/1人)は4人個室で、2段ベッドが2組と応接室の構造。寝台幅は100cmです。特等Bにはお風呂はないのかな……と思っていたら、広報係が「実は特等室には、別室で専用風呂があるのです」と案内してくれました。

 特等風呂は、男女それぞれ別のスペースで、身長173cmの筆者でも全身が伸ばせる超快適なスペース。「家族風呂として使われたいお客様もいらっしゃいます」(広報係)とのことです。筆者は全国のフェリーに多数乗船しましたが、特等専用風呂は初めてで、インパクトがありました。ちなみに船内には別に大浴場があります。

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大浴場とは別に、特等室専用風呂がある(2023年12月、安藤昌季撮影)。

 風呂場を後にします。リニューアル時に設置された1等室も2種類あり、どちらも寝台幅90cmで2段ベッドの2人部屋。1等A(通常運賃1万5900円/1人)と1等B(通常運賃1万4400円/1人)の違いがあり、Aはやや部屋が広く、応接セットとテレビ、折り畳みテーブルが備わります。

 個室区画以外は8人部屋で、寝台幅90cmの2段寝台が並ぶ「2等寝台(通常運賃1万2000円/1人)」と、マットレスに布団と枕が備わる開放船室の「2等(通常運賃1万200円/1人)」があります。2等寝台は個室ではありませんが、カーテンで仕切られるので、かつての国鉄寝台特急の開放形A寝台のようです。

 2等室はプライバシーこそ守られませんが、そこも含めて昭和のレトロ感があり、筆者には懐かしさを感じる設備です。1人あたりのスペースは80cmの幅があり、ゆとりもあります。特等のあるフロアの上に、2等のフロアがある船内構成も珍しいのではないでしょうか。

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