「オスプレイ」は欠陥機なのか? 生産終了報道の真相 “ポスト・オスプレイ”まもなく出るぞ!
すでに新たなティルトローター機がスタンバイ済み
とはいえ、V-22と同様のティルトローター機としては、初の民間機となるAW609がイタリアの大手航空機メーカー、レオナルドの手で量産目前の段階に迫っています。
また、汎用ヘリコプターUH-60「ブラックホーク」の後継として開発されたV-280「ヴァロー」がアメリカ陸軍に採用されるなど、V-22の跡を継ぐ機体も登場してきています。
こうして見てみると、V-22「オスプレイ」の生産こそ終了するものの、ティルトローター機の新造は終わらず、より広まろうとしていることがわかるでしょう。やはりティルトローター機が持つ、長大な滑走路を必要とせず、それでいて飛行機同様の高速飛行が可能というメリットは、VIP輸送や救助・救難用途としては魅力的なようです
とうぜん、その流れの中で改良・発展は続くでしょうし、高性能かつ安全なニューモデルが生まれることは間違いありません。
今後はV-22でなくとも、より各種ニーズに即した合致したティルトローター機が世界の空を飛び回るようになると筆者(稲葉義泰:軍事ライター)は捉えています。
【了】
Writer: 稲葉義泰(軍事ライター)
軍事ライター。現代兵器動向のほか、軍事・安全保障に関連する国内法・国際法研究も行う。修士号(国際法)を取得し、現在は博士課程に在籍中。小学生の頃は「鉄道好き」、特に「ブルートレイン好き」であったが、その後兵器の魅力にひかれて現在にいたる。著書に『ここまでできる自衛隊 国際法・憲法・自衛隊法ではこうなっている』(秀和システム)など。
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