注目高まる「絶景の廃線跡」130年前の鉄道風景がそのまま!? 「北陸本線旧ルート」に残るスイッチバックとトンネルとは
道路トンネル手前に信号機、そのワケは?
もうひとつのハイライトは、峠を越えてから延々とつづくトンネル群、そして海側のパノラマです。
旧ルートは全線にわたって単線でした。当然、道路もトンネルも、その幅のままです。特にトンネルは単線幅いっぱいなため、内部でのクルマのすれ違いは不可能です。
まっすぐなトンネルなら対向車のヘッドライトが見えますが、途中で曲がりくねっているトンネルは、うっかり中でクルマが鉢合わせする危険性があります。そこでいくつかのトンネルは、入口に信号機が設置され、交互通行となっています。
薄暗く湿ったトンネルを通行していくと、独特の縦長アーチ状の空間に、両側からレンガ積みや石積みの壁が迫ってきて、通常の道路トンネルとは明らかに異質。深く刻み込まれた歴史の風格が漂ってきます。
トンネルとトンネルの合間では、眼下に日本海の青い水面が広がります。
道路はやがて、北陸自動車道の杉津PAの裏へ出てきます。かつてはこのあたりに旧杉津駅がありました。ここもまだ標高が高く、北陸本線でも車窓風景の名スポットだったといいます。一説では、大正天皇のお召列車が、わざわざここで停車して眺望を楽しんだとか。
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かつての鉄道情緒を今に伝えるこの旧ルートは、2016(平成28)年に文化庁の登録有形文化財に、2020年にも鉄道をめぐる歴史のストーリーが「日本遺産」に指定されています。「旧北陸線トンネル群」として注目されており、敦賀や福井からレンタカーで訪れる観光客もいます。
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