「61式戦車はダメダメ」本当か!? 同時代の海外戦車と戦っても“案外強い” その根拠とは?

1961(昭和36)年に制式化された、戦後初の国産戦車である61式戦車。「防御力皆無」「設計が時代遅れ」「操縦が世界一難しい」など一般的な評価は厳しめなのが多いですが、同時代の外国製戦車と交戦したら、どうなっていたでしょうか。

案外強いぞ! 61式戦車の90mm砲

 では、61式戦車がもし実戦投入された場合、本当に90mm砲で他国の同世代戦車を撃破することはできたのでしょうか。数値を比較することで検証してみましょう。

 まずは火力。61式戦車の52口径90mm戦車砲は、被帽徹甲弾を使った場合、射距離1000mで189mmの均質圧延装甲板を貫通します。

 同世代戦車の車体前面装甲はM60が85~143mm、「レオパルト1」が50~70mm、「チーフテン」が76~127mm、T-55が100mm、そしてT-62が102mmであり、装甲板の傾斜を加味しても、61式の90mm砲が通用しない厚さではありません。

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120mm砲を搭載するイギリスの「チーフテン」戦車(柘植優介撮影)。

 砲塔前面にある防盾の装甲厚で見た場合、M60は178mm、「レオパルト1」が100mm、「チーフテン」が120~145mm、T-55が210mm、そしてT-62が242mmあります。ここについては、正面から撃ち合うとソ連のT-55並びにT-62戦車の防盾を貫通することは難しそうです。

 T-55の56口径100mm砲は貫通力180mmあるため、口径で比べた場合、61式戦車の52口径90mm砲は劣るものの、その貫徹力ではかなり優秀だといえるものであり、命中精度や速射性でも優位と評されています。ただし、61式戦車の装甲厚を見てみると、最も厚い砲塔防盾でも114mmのため、通常の交戦距離では、例え車体を埋めて砲塔のみを出していたとしても、ライバルたちの主砲弾は61式戦車を撃破したと思われます。

 そのため、61式戦車がライバルを撃破するには、装甲の薄い側面に回り込んだ方が有利といえるでしょう。最高速度はM60が48km/h、「レオパルト1」が65km/h、「チーフテン」が48km/h、T-55が50km/h、そしてT-62が50km/hなのに対して、61式は45km/hです。

【初の外国博物館への収蔵!】これがヨルダンで展示されている61式戦車です(写真)

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