「ジャンボ貨物機」後継も納得の能力! ANA巨大貨物機「777F」機内を実見 一般人じゃ乗れない内部とは
結局「ボーイングの超大型貨物機」は生まれるのか?
その一方で、エンジン4基の747Fシリーズとは異なり、777Fのエンジンは2基です。それゆえに燃費効率や騒音なども低く抑えることができます。
なお、製造元のボーイングは2023年、最後の747-8Fを完成させ、これをもって747Fを含めた747シリーズの生産を終了すると発表しています。
ボーイングは12月に実施した記者会見で、“747F後継問題”について幹部が次のように回答しています。
「実は超大型機を必要とするような航空貨物の需要は、全体の5%未満です。また、747Fシリーズは今後25年に渡り運用されていくでしょう」
つまり、747Fほどの搭載重量が必要な場面はそれほど多くなく、それは747Fで賄えるということ。ボーイングの大型貨物機としては、大きさと環境性能を兼ね備えた777Fが今後の主力となっていくことでしょう。
なお、ANAグループでは777Fのなかでも最新型の「777-8F」をすでに2機発注しています。こちらは777Fよりも燃費効率や騒音にさらに改善が見られる一方で、最大118トンの搭載重量を持つモデルです。
ちなみに、同社の777Fの機内には客室もあり、内部にはビジネスクラスのような座席やベッド、「ギャレー」と呼ばれる簡易キッチンなども存在します。
【了】
Writer: 松 稔生(航空ライター)
国内航空会社を中心に取材を続け、国内・海外を奔走する日々を送る。ゆとり世代。
>つまり、747Fほどの搭載重量が必要な場面はそれほど多くなく、それは747Fで賄えるということ。
777Fで賄える、の誤謬だよね