羽田衝突事故「海保機に非搭載だった」と海外メディア報じる装置とは 欧米で義務化 日本は事故後も“沈黙”

年明け2日めに起きた羽田空港での航空機同士の衝突事故。もし欧米で搭載が義務づけられている警報放置を海上保安庁機が装備していたら、防げたかもしれません。その装置がなかった点に海外メディアも着目しています。

国際民間航空機関が普及を呼びかける重要装置

「TCAS」と「ADS-B」、これら2つのシステムは多くの国で採用されていて、ヨーロッパなどでは「TCAS」に反応するモードSの発信機を搭載していない航空機は混雑空域を飛ぶことができません。

 さらにヨーロッパでは、2020年より総重量5.7t以上ある全ての航空機にADS-Bの装備が義務付けられました。FAA(アメリカ連邦航空局)でも2020年から管制空域に入るにはADS-Bの搭載を義務付けています。なお、アメリカではこれに先立ちADS-Bの普及を促すため、2016年以降2度にわたり小型機にも1機当たり500ドル(1ドル140円換算で約7万円)の補助金を出して同装置の設置を後押ししてきました。

 ところが日本では、TCASやこれに反応するモードSの導入は進んでいますが、ADS-Bは義務化されていません。

Large 20240115 01
JALのエアバスA350-900(乗りものニュース編集部撮影)。

 海外メディアは、この点が今回の事故の重要な要因として報道などで取り上げているのに対し、国内メディアは、このことに触れていないという点に大きな違いがあります。海外メディアは、今回の事故を起こした海保機は、モードSこそ搭載していたものの、ADS-Bは未搭載であったと伝えています。

 ICAO(国際民間航空機関)では、モードSとADS-Bの両装置とも基準を定めて各国に普及を呼び掛けています。そのようななか、日本はICAOの理事国、それも国連でいえば常任理事国に相当するPart I理事国のメンバーなのにもかかわらず、自国内における衝突防止対策はかなり遅れていると言わざるを得ません。

【そんなに小さいの!?】ADS-Bの受信機の実物&タブレットへの表示方法も

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス