ウクライナ司令官「A-10が欲しい!」の真意 制空権とれてないのに“地上攻撃機を強化”そのビジョン

ウクライナ陸軍の司令官が対地攻撃能力強化のため、地上攻撃機であるA-10が欲しいと発言しました。制空権をとれていない段階では不向きな地上攻撃機を欲する理由は、どこにあるのでしょうか。

制空権がないのにA-10を欲しがる理由とは…?

 にも関わらず、ウクライナの空軍司令官がA-10を欲する理由としては、F-16に対しての期待の高さが背景にあります。ウクライナはF-16の空戦能力による、ロシア軍機への対抗以上に、旧ソ連機では搭載できない対レーダーミサイルを用いた、ロシアの地対空ミサイルによる防空網の破壊を期待している可能性もあります。

 ロシアやウクライナが運用しているソ連時代からの防空システムは元々、北大西洋条約機構(NATO)など、いわゆる西側諸国の航空戦力が優勢であるという考えのもと設計されています。

 そのため、戦闘機で積極的に制空権を奪いにいくというよりは、まず重厚な対空ミサイル網で守るという考えが強いです。そうした旧ソ連やロシアの防空システムを破るために改良され続けている西側のF-16が、ロシアの防空網を崩す有効打になると期待し、航空優位を取った場合に欲しい機体としてA-10の名前があがったと思われます。

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ウクライナ軍に供与されたF-16の想像図(画像:ウクライナ国防省)。

 なお、シルスキー司令官の発言を積極的に支持している、ウクライナ空軍司令官のミコラ・オレシチュク中将はさらに踏み込んだ考えを自身のテレグラムに投稿しています。それは、F-16の以外にも西側の軍用機を導入し、将来的にはほとんど西側の機体にすべきというもので「戦闘爆撃機のSu-24Mはミラージュ-2000Dによって、Su-25攻撃機の戦闘能力はA-10によって強化される可能性がある」と発言しました。

 しかし、2024年1月から供与され、第一陣となるはずだったデンマークのF-16は、最大半年遅れる可能性があると2024年1月7日に報じられるなど、F-16がいつウクライナに到着するかは不透明な状態が続いています。

【了】

【で、デカすぎる!】これが、A-10に搭載されている30mmGAU-8「アヴェンジャー」ガトリング砲です(写真)

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