「羽田新ルート」このままでいいのか 都心通過なぜ必要? “滑走路1本で離着陸”リスクは衝突事故で浮彫りに

羽田空港で2020年から開始された都心上空を通る「新ルート」。この運用では滑走路を離着陸兼用にする前提のため、さまざまな課題も残ります。なぜこのようなことになっているのでしょうか。

実は運航側&乗客にとっても問題アリ?

 まず、「羽田新ルート」の設定においては、羽田空港近隣の飛行場への影響も発生しています。海上自衛隊下総基地と航空自衛隊入間基地の飛行経路は、羽田空港のルートが変わったことによって、こちらも変更を余儀なくされました。これはつまり、これらの飛行場の飛行経路同士が接近していることを意味しています。

Large 20240120 01
「羽田新ルート」で着陸する旅客機(乗りものニュース編集部撮影)。

 また、新しい飛行経路は東北地方や北海道からの到着便には影響しないものの、実は西日本や沖縄方面からの到着便は、千葉から埼玉上空を周回するように高度を下げながら飛んだのち、低空で都心を通って羽田へ降りるので、飛行距離が長くなり所要時間が増加しています。

 羽田空港への到着便は、およそ30%が北日本から、70%が西日本、南西方面から飛来します。

 70%の到着便は従来よりも長い時間のフライトを余儀なくされ、これは燃料消費の増加を意味し地球温暖化防止に反します。さらに最終着陸コースに入る部分では米軍が管理する「横田空域」の中を通過しています。

 また、「羽田新ルート」においては騒音を軽減するため、都心部上空では着陸時の降下角度が3.45度に設定されました。通常の降下角度は3度ですので、これはかなり急な角度で降りなければならないということです。

 なお、騒音についても、経路直下の複数の測定所では東京都の環境確保条例を大幅に上回る騒音が計測され、東京地方裁判所において住民グループから訴訟が起こされています。

 では、なぜ羽田空港はこのような運用とせざるを得なかったのでしょう。

【図&航路】羽田空港の滑走路の使用法&「新ルート」の遠回り飛行ルート

【特集】羽田、成田から下地島まで…全国の空港特集

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス