陸自の精鋭「第1空挺団」裏側に密着! 知られざる “孤高の整備隊” なるほど繊細かつタフじゃなきゃ無理!
空挺隊員が精強なワケ
着地後、空挺隊員は速やかに集合を行い、戦闘行動に移りながら徐々に部隊規模を大きくしていきます。降下時は、ばらけないようになるべくまとまったエリアに降下することを心掛けますが、それでも風の状況や敵の反撃などによって、降下後、隊員がバラバラになる可能性は低くありません。
とはいえ、少人数の部隊で活動するよりも大部隊のほうが戦力としては強靭です。そこで、着地後、隊員はアメーバのように戦いながら、集合を繰り返し、徐々に部隊規模を大きくしていきます。
しかし、戦闘を始めるといっても、降下直後の装備は最低限のモノ、すなわち携行可能な武器しかありません。基本的には小銃や機関銃、指揮官なら拳銃や機関拳銃(サブマシンガン)で、せいぜい肩撃ち式の無反動砲やミサイルなどでしょう。
車両や迫撃砲などは「物量投下」といって、隊員とは別に落下傘で落とされるため、近くに落ちてくれない限り使うことはできません。また予備の弾薬や糧食なども同様で、場合によっては補給がないまま数日間戦い続けることも要求されます。
作戦上、降下中に攻撃されないよう、敵がいる場所から遠く離れた場所に降下することもあるでしょう。そうなった場合、無線機や爆薬などの重量物を背負い、数十kmから100kmほど歩かなくてはならないことも多々あります。
一般部隊より迅速に展開できるのが空挺団の強みですが、このような理由から降着後は一時的に、一般部隊よりも脆弱な装備での戦闘を余儀なくされる可能性が高いです。
だからこそ、空挺隊員は、誰よりも精強であることが求められるといえるでしょう。訓練を取材することで、筆者(武若雅哉:軍事フォトライター)は第1空挺団がなぜ日本屈指の精鋭部隊と呼ばれるのか、再認識することができました。
【了】
Writer: 武若雅哉(軍事フォトライター)
2003年陸上自衛隊入隊。約10年間勤務した後にフリーフォトライターとなる。現場取材に力を入れており、自衛官たちの様々な表情を記録し続けている。「SATマガジン」(SATマガジン編集部)や「JWings」(イカロス出版)、「パンツァー」(アルゴノート)などに寄稿。
能登地震に出動しないのなんて、ナンヤー。
悪いのは、隊員ではなくて、幹部や政治家。特に岸田。
米軍に、出初め式の練習なんかしてて良いの?、我々も手伝うからと言われてた。恥ずかしい。
指揮系統変えろ!