JR貨物が“この期に及んでも”業績低迷の理由 鉄道こそ救世主「2024年問題」目前 起死回生の秘策とは

貨物列車は「脱炭素」「SDGs」「人手不足」「2024年問題」といった課題を解決する輸送手段として注目されていますが、一方でJR貨物の業績はさえないのが現実です。その同社が今後を見据えて仕込む“秘策”とは何でしょうか。

「タイパ」重視で福岡~東京を2時間短縮

 一方「混載」とは、文字どおり不特定多数の荷物を混ぜて、同じ荷台に載せて運ぶことです。「積合わせ貨物」ともいいます。

 これもECの急伸で宅配便需要が拡大し、長距離トラックの混載も増えています。しかし、前述のとおり「ドライバー不足」「2024年問題」のため、これまでのように大型トラックによる長距離輸送が難しくなってきています。

 こうした難問を解決するため、JR貨物は混載需要を意識し、先に述べたブロックトレインも含め、荷主目線に立った「タイパ」(タイムパフォーマンス、時間対効果)重視の列車ダイヤでアピールを図っています。

 例えば、これまで「福岡タ→東京タ」は「22時04分→翌日19時42分」で、21時間以上の所要時間が“常識”でした。

 これを2023年春のダイヤ改正で大幅に改善。出発時刻を2時間以上も遅い0時10分としながら、逆に到着は8分早い19時34分とし、トータルで2時間以上の時間短縮を果たしています。

 一般的に「運輸業界は世間の景気動向から半年遅れでやって来る」といわれるだけに、こうしたJR貨物の努力が数字にはっきりと表れるのは、2024年度の後半辺りではないか、と見られています。

 鉄道貨物については、「天変地異に弱い」「代替輸送が難しい」「柔軟なダイヤが組めない」「そもそも使い方が分からない」との意見が少なくありません。

 それでも、ロジスティクスの分野で「CO2削減」「2024年問題」を解決する牽引役として、“古くて新しい”鉄道貨物の活躍を期待すべきでしょう。

【了】

【写真】日本最大! 広大な貨物ターミナル駅を空から見る

Writer:

1962年、東京生まれ。法政大学文学部地理学科卒業後、ビジネス雑誌などの各編集長を経てフリージャーナリストに。物流、電機・通信、防衛、旅行、ホテル、テーマパーク業界を得意とする。著書(共著含む)多数。日本大学で非常勤講師(国際法)の経験もある。

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