「四国の玄関口」なぜこうも衰退したのか フェリー100往復→ゼロ テーマパーク失敗 失われた50年に光は【後編】

本州における「四国への玄関口」であり、「造船」で栄え全国でも重要な都市だった岡山県玉野市。100往復あったフェリーが10年でゼロになるなど、急速な衰退に直面しています。瀬戸大橋開通前から現在までの“失われた50年”を追います。

100往復のフェリーが消えた

 しかし、2009年3月から2011年6月にかけて高速道路の通行料金を土休日のETC利用に限って1000円にするという施策が実施されると、一気に瀬戸大橋へ利用者が流れてフェリーは大打撃を受けました。

 この「高速1000円」施策の直撃を受けた宇高航路のフェリー運航便数は減り続け、2012年10月には国道フェリーが運航を休止し宇高航路から撤退。最後まで残っていた四国フェリーも1隻5便体制になるまで追い込まれ、2019年12月をもって宇野―高松航路の運航を休止しました。

 今も直島などを経由すれば宇野から船で高松へ行くことはできますが、接続が良いとは言えず本数も少ないのが現状です。フェリーの撤退は、瀬戸大橋の高速道路を通行できない重厚長大物や特殊車両の輸送が大きく影響を受けています。

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宇野駅。白い壁にオレンジの屋根瓦が使われた洋風建築は、スペイン村のコンセプトに合わせたもの(深水千翔撮影)。

 地元の経済を牽引していた造船業も2000年代頃から復活の兆しを見せていたところ、台頭してきた中国や韓国の大規模ヤードに押された上に、リーマンショックが重なって受注が激減。さらに三井E&Sグループはインドネシアの火力発電所工事で巨額の損失を出すなど一段と経営が厳しくなり、2021年に三井E&S造船の玉野艦船工場で手掛けてきた艦艇・官公庁船事業を三菱重工業に譲渡しました。

【信じられん…】四国の玄関「宇野駅」かつての姿と今(写真)

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