自衛隊も運用へ「長射程ミサイル」世界で引っ張りだこのワケ 似たようなミサイル統合・置き換え 世界で進む

2024年現在、防衛省が急ピッチで取得を進める長射程ミサイルですが、現状アメリカ製と国産の2本立てになる模様です。しかし、複数あると費用対効果が悪くなることも。一方、ヨーロッパでは国をまたいで共同開発を進めているようです。

英軍フリゲートに暫定で新型ミサイルが

 イギリス海軍では、2024年現在、海上戦力の中核として運用されている23型フリゲートと45型駆逐艦において、「ハープーン」が装備されていた場所に新しい対艦ミサイルを装備しようとしています。それが「NSM」です。

 NSMは、ノルウェーのコングスベルグ社が開発した艦対艦ミサイルで、優れたステルス性で敵の警戒を潜り抜けつつ、搭載するセンサーで探知した目標を、搭載するデータベースと照合しながら確認し、約180km先の敵を正確に攻撃することができます。

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フリゲート「サマセット」が搭載したノルウェー製対艦ミサイルのNSM(画像:アメリカ海軍)。

 イギリス政府は、2022年11月にコングスベルグ社とNSMの購入に関する契約を結び、FC/ASWが登場するまでのいわば暫定策として、これを順次23型フリゲートと45型駆逐艦に装備させるとしています。2023年には、23型フリゲートの11番艦である「サマセット」にNSMがはじめて装備されました。

 日本では、冒頭に記した12式地対艦誘導弾の能力向上型について、順次、射程を延長させていくとしていますが、イギリスでは新型ミサイルが登場するまでのつなぎとして、新たなミサイルを導入したわけです。

 世界的に、長距離対艦ミサイルと巡航ミサイルの統合はブームとなりつつあります。ひょっとしたら近い将来、日本もさらに進んで「トマホーク」と12式地対艦誘導弾の能力向上型自体が統合されるかもしれません。

【了】

【もう量産!?】12式地対艦誘導弾の能力向上型、その開発スケジュールは?

Writer:

軍事ライター。現代兵器動向のほか、軍事・安全保障に関連する国内法・国際法研究も行う。修士号(国際法)を取得し、現在は博士課程に在籍中。小学生の頃は「鉄道好き」、特に「ブルートレイン好き」であったが、その後兵器の魅力にひかれて現在にいたる。著書に『ここまでできる自衛隊 国際法・憲法・自衛隊法ではこうなっている』(秀和システム)など。

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