JR北海道の廃線が加速か? 「次の3年間が最後の機会」 国も確実な成果を求める

4/1、根室本線の富良野~新得が廃止されます。

3年間で1092億円の財政支援も

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JR留萌本線の列車。廃線前、箸別~増毛間にて(2016年10月、大藤碩哉撮影)。

 2024年4月1日(月)、JR根室本線の富良野~新得間(81.7km)が廃止されます。これに先立ち3月16日(土)のダイヤ改正では、JR宗谷本線の初野駅やJR石勝線の滝ノ上駅など5駅が廃止されました。

 JR北海道は、都市近郊以外の路線において特に経営が厳しく、また除雪など冬季のコストが多くかかるという特徴があります。こうした事情のなかで経営再建を進める同社に対し、国土交通省は15日、2024年度からの3年間に1092億円を支援することを発表しました。

 同時に国土交通大臣は、経営改善に向けた取り組みを着実に進めるよう監督命令を発出。JR北海道が単独で維持困難な線区について「令和8年度末までに、線区ごとに事業の抜本的な改善方策を確実にとりまとめる」ことを求めています。

 JR北海道はこれに、「監督命令を重く受け止め、経営自立に向け不退転の決意で経営改善を進めてまいります」とし、次のようにコメントしました。

「次の3年が課題解決の最後の機会との認識に立ち、地域の皆様と一体となって取り組みを進め、令和8年度末までに線区ごとの抜本的改善方策を取りまとめ、地域の交通サービスを持続的に維持するための仕組みづくりに取り組んでまいります」(JR北海道)

 国とJR北海道ともに「次の3年」と期日を明確に表明したことで、廃線のほかバス転換なども含めた議論が一層加速するかもしれません。

【了】

えぇ… 設備ボロボロな青函トンネル内部(写真)

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