「トラックだらけのカオス」夜の高速SA・PA駐車場に“秩序”もたらすか? 全国初の新駐車方式とは
NEXCO西日本がSA・PA駐車場の大型車について“新方式”の導入を山陽道で検討しています。駐車マスを増やしても増やしても、夜間はトラックであふれてしまう現状に、別のアプローチは効果を発揮するでしょうか。
山陽道に導入する全国初の「複数縦列式」
NEXCO東日本・NEXCO中日本・NEXCO西日本は2024年4月2日、高速道路のSA・PA駐車場における大型車マスの2024年度拡充計画を公表。そのなかで、全国初の新方式の導入をNEXCO西日本が検討していることを明記しました。
3社は夜間時間帯の大型車マスを中心とした駐車マス不足に対応すべく、2024年度も全国のSA・PAで大型車マスを約560台ぶん拡充する予定です。しかし、各エリアの敷地は限られることから、路外の駐車場や立体構造化など、別の方式も検討するとしています。
なかでも具体的に発表されたのが、「複数縦列式(コラム式)駐車場」というもの。NEXCO西日本が山陽道の佐波川SA下り線(山口県防府市)で整備を検討しているということです。
同方式は、「ドイツのアウトバーンなどにおいて採用実績がある駐車方式であり、出発時間別に縦列駐車するレーンを設けることで、駐車マスを効率的に配備することを目的にした方式」と説明されています。
出発する時刻ごとに車両を複数台、縦列駐車させるといった制御が必要で、ドイツにおいては駐車チケットを発券したり、駐車マスの頭上に出発時間を表示するなどして、ドライバーに伝えているそうです。NEXCO西日本によると、レイアウトや方式も検討中であり、具体的に台数がどれだけ増えるかは未定としました。
ただ、駐車マスに停められないトラックがエリア内外のありとあらゆるスペースに駐車している無秩序な深夜の現状を解決する可能性もあります。
というのも、深夜帯における大型車の駐車マス不足は、長時間駐車が混雑の主要因であることが分かっているからです。
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