なんて神秘的なんだ… 手掘りトンネルを抜けた山中に忽然と現れる「廃駅」その正体とは 今や地域随一の人気「廃線」

日本中に残る鉄道遺構の中でも、神秘的な雰囲気で人気の「三河大草駅」。この駅はどのようにして生まれ、どのように廃止されたのでしょうか。現地までのアクセス路も整備されつつ、往時を存分に感じることができます。

あれかっ! 廃線跡のトンネルを抜けた先に…

 三河大草駅は一面一線の小さな駅。現在もなお、石造りのホームがひっそりと残っています。

 市街地にある鳳来寺口(現・本長篠)の隣駅でしたが、周辺に人家はなく、完全に山の中に所在していました。木造の待合室は撤去され、ホームは苔むし、雑草や枯れ草、枯れ枝に覆われ、階段の一部は割れていますが、それでも当時の面影を強く残しています。

 駅のまわりは鳥のさえずりと風の音以外は無音。静寂の中に佇むホームは遺跡にも見え、まるで異世界に迷い込んだような、不思議な雰囲気をたたえています。田口線が廃線になって周囲に家がなくなったわけではなく、電車が走っていた当時も集落から離れた駅だったため、利用者数は全駅中で最も少なかったそうです。

鉄道とバスで訪問が可能

 そんな山中にある三河大草駅ですが、公共交通を用いて手軽に見に行くことができます。本長篠駅前から豊鉄バス田口新城線「田口」行きに乗車して、4つ目のバス停「上大草」で下車します。

 バス停の名称から察せられるとおり、このバス路線は田口線を引き継いだものです。バスは日中におおむね1~2時間に1本程度運転されていますが、2~3時間ほどあく時間帯もあり、要注意です。

 駅跡には、上大草バス停から歩いて10~15分ほど。バスを降りたら県道32号を本長篠方面に戻り、数百m歩くと右側に脇道が現れるのでそちらを右折。続いて右カーブに沿って歩き、ひとつめの狭い路地を左折。登り坂をくねくね進むと、やがて草に覆われた田口線の築堤跡に出ますので、そこを左折。手掘りの「大草トンネル」を抜けた先に、三河大草駅が現れます。

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大草トンネル。内部はゴツゴツした手掘りの断面がむき出しのところも(遠藤イヅル撮影)。

 この駅跡までの道は整備が行われていますが、築堤や線路跡は未舗装で、トンネル内も路面がぬかるんでいる場合があるため、歩きやすいスニーカーを用意してください。懐中電灯を持っていくとなお良いでしょう。また、駅跡周辺にはいっさい照明がないため、暗い時間帯での訪問は控えたほうがよいと思います。

 なお、県道32号からのアクセス路や築堤上を含め、駐車スペースは少なく停めにくいため、トンネル付近へのクルマでの訪問はオススメしません。

【エモい!!】三河大草駅跡の位置&「田口線」を走った電車 ぜんぶ見られます!(写真)

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