令和の地下鉄に現れた“ザ・昭和の鉄道風景”にファン騒然!工事中の地下鉄東西線「スタフつくりました」

東京メトロ東西線で、一部運休を伴う特別な運行形態のもと、線路切り替え工事が2日間にわたり行われました。そこでファンの度肝を抜いたのが「スタフ閉塞」の実施です。昭和の鉄道の保安システムが令和に現れたのは、なぜだったのでしょうか。

「おい運転士が“スタフ”持ってるぞ」 話題に

 2024年5月11日と12日の土日、東京メトロ東西線は南砂町駅改良工事に伴う線路切り替え工事のため、東陽町ー西葛西間で2日間にわたり運休となりました。東西線では歴史上、初めての計画運休を伴う工事です。期間中は周辺路線への迂回が呼びかけられたほか、バスによる代行運転も行われました。

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東西線の工事中に運行された西葛西ー葛西間のシャトル列車(乗りものニュース編集部撮影)。

 期間中の東西線は、「中野―東陽町」「西葛西ー葛西」「葛西ー西船橋」で折り返し運転を実施。このなかで、鉄道ファンの度肝を抜いたのが、1駅間だけのシャトル列車となった西葛西ー葛西間で採用された閉塞(へいそく)方式です。

「運転士が“タブレット”を持っている!」「タブレット閉塞だ」「いや、“スタフ閉塞”だ」と、SNSでは誤りを修正する動きも出て、11日には「タブレット閉塞」「スタフ閉塞」ともにX(旧Twitter)のトレンド入り。いずれにしても、令和の地下鉄で見られるとは考えられない、極めてアナログな保安システムが採用されていたことが話題になったのです。

 東京メトロによると、今回採用されたのは「スタフ閉塞」。閉塞とは、線路を一定の閉塞区間に区切り、1つの閉塞区間に2本以上の列車を入れないようにするという、鉄道の最も基本的な保安システムです。その昔ながらのアナログな方式として、運転士がスタフや、タブレットなどの「通票」と呼ばれる通行手形のようなものを携行するやり方があります。

 スタフ閉塞は現在もローカル線などで採用されているところがあるものの、もはや失われた鉄道の光景といえます。

【激レア行先!】東西線「工事運休」の概要と現地の様子(路線図/写真)

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