旅客機の「ギンギラギン」デザインなぜ消滅? 「あえて塗装しない」でメリット多数なのに…現代ではもうムリ?

現代の民間機のデザインは、胴体の全体に塗装が施されていることが一般的ですが、かつては金属の地肌をあえてむき出しにして、胴体全体がギラギラと光っていたものもありました。このデザインはなぜ見かけなくなったのでしょうか。

「あえて塗らないで磨く」塗装、なぜ廃れた?

 JALによると、「ジャンボ機」ことボーイング747の場合、胴体表面に使用される塗料の重さは約150kgといいます。「ポリッシュドスキン」を採用することで、そのぶん機体が軽くなり、これにより1年間で1機あたり4万リットル、ドラム缶だと約200缶分に相当する燃料の節約ができるとされています。

 では軽くなるにもかかわらず、どうして廃れたのでしょうか。

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かつてポリッシュドスキンを採用していたJALとアメリカン航空機(乗りものニュース編集部撮影)。

 先述のアメリカン航空が、かつてこの「ポリッシュドスキン」を採用していたのも同様の理由です。ただし現地メディアによると、磨き上げるメンテナンスに手間を要することから、人件費が高くつくぶん、燃費が節約できても、トータルコスト的には塗装を行うのと変わらないものだったと報じられています。

 また、胴体の素材のバリエーションが増えたことも、「ポリッシュドスキン」が廃れた一因といえるでしょう。たとえばボーイングが2011年に就航させた「787」や、エアバスが2015年に就航させた「A350」などでは、胴体に「CFRP(強化繊維炭素プラスチック)」が使用されています。これはアルミ合金より軽くて強い一方で、素材のカラーも銀ではありません。

 長年「ポリッシュドスキン」を採用していたアメリカン航空は、2013年から順次、ベースカラーを「ポリッシュドスキン」ではなく、シルバーの塗料を胴体全体に塗る新塗装に変更しています。これは、ボーイング787の導入により、従来デザインの継続が難しくなったことがひとつの理由とされています。

【了】

【写真】ナニコレ…これが「あまりにギンギラギンを極めた」機体デザインです

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