だから日本は「ローカル線」になった 急成長する世界の物流に引き離された現実 国の返り咲きプランとは?

日本で建造された「世界最大級のコンテナ船」は、日本に戻らず、立ち寄ることもありません。圧倒的な量の貨物が動く国際基幹航路から外れ、日本が「ローカル線」と化したからです。その物流幹線へ“返り咲く”ことはできるのでしょうか。

国際基幹航路を呼び戻す!

 一方、日本は1985年のプラザ合意から急激な円高となり、生産拠点の海外移転が進み貨物量は伸び悩みます。またコンテナ港が各地に建設され貨物が分散した上に、地方港の貨物はコンテナ取扱いコストが安い釜山トランシップに流れ、神戸港に貨物が集まらなくなりました。アジア-米国間の国際基幹航路の多くは貨物量の多い中国・釜山から日本海を通るようになり、太平洋側の神戸港や東京港はさらに不利になりました。

 日本への国際基幹航路の寄港が減る事態に対し、対策が取られてきました。コンテナ取扱拠点をより集中させるため、京浜港(東京・川崎・横浜)、阪神港(大阪・神戸)は2004年に「スーパー中枢港湾」、2010年に「国際コンテナ戦略港湾」に指定され、コンテナターミナル群は港湾管理者(自治体)と国が出資する港湾運営会社による共同体制を構築しています。

 2020年、新型コロナで釜山港が混乱、大渋滞しトランシップに数週間以上かかる事態に陥りました。これでは荷主の製造や販売が止まってしまい大打撃です。サプライチェーン強靭化のためにも国際基幹航路を呼び戻そうという動きが強まりました。

 そして国は2024年2月、「新しい国際コンテナ戦略港湾政策の進め方検討委員会最終とりまとめ」を発表しました。貨物量を確保するため、国内やアジアなどからのトランシップ貨物の集貨や、貨物を創出する流通加工・再混載等の複合機能を有する物流施設など、港湾背後への産業立地に取り組んでいます。

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日本では20フィート、40フィートの国際海上コンテナの鉄道輸送も一部で行われている(画像:JR貨物)。

 さらにコンテナ船が寄港しやすい環境を整えるため、コンテナターミナルの一体利用・機能強化(大水深・大規模ターミナルの整備、DXによる生産性向上)に加え、荷役機械の脱炭素化などのGXを進めています。

 ローカル線に転落した日本の港は、果たして幹線に返り咲けるのでしょうか。この政策が鍵を握ります。

【了】

【え…】これが日本が「物流のローカル線化」した理由です(画像)

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