「ドクターイエロー」空から見たことある? 走る姿は神秘的! “黄色い理由”の効果!!

923形「ドクターイエロー」は、鉄道ファンのみならず多くの人々の人気者です。しかし車両の老朽化に伴い、2027年度までの完全引退が決定しました。空から「ドクターイエロー」の雄姿を紹介します。

別の空撮中に偶然にも遭遇

 東海道・山陽新幹線の電気軌道総合試験車923形は、毎月のように東海道・山陽新幹線を走行し、設備の試験やチェックをしています。人や動物の健康をチェックする「医師」と「黄色い車体」にちなんで「ドクターイエロー」という愛称が生まれ、今日では鉄道ファンだけでなく新幹線の利用者や親子にも大人気の存在です。

 試験走行では各駅に停車したり、速達列車「のぞみ」と同じ停車駅だったりとパターンが分かれていますが、ダイヤが公開されていないので、偶然にも見ることができればラッキーといえます。ゆえに、誰からともなく「幸せの黄色い新幹線」といわれ、試験車はまるで縁起物扱い。ひょっとしたら923形は、新幹線のなかで最も人気がある車両かもしれません。

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浜松町駅にて。JR山手線や京浜東北線、東海道線、東海道新幹線の線路が並ぶなかを「ドクターイエロー」は進んでいく(2016年6月8日、吉永陽一撮影)。

 筆者(吉永陽一)は小型機(セスナ機)やヘリコプターを用いて空撮する写真作家です。上空からとはいえ、「ドクターイエロー」は滅多に遭遇できません。その偶然に出会ったら、空撮というレアな状況も相まって、まさにレアの二重奏です。約20年間空撮してきたなかから、過去に東京と名古屋で出会った「ドクターイエロー」を紹介しましょう。

 2016(平成28)年6月8日、筆者は都心部の鉄道再開発地区の記録空撮をしていました。品川で撮影中、周囲の上空を確認するため羽田空港方向を見ると、東海道新幹線の大井車両基地で、長細く黄色い物体が動くのが目に入りました。視程(目視でどれくらい先まで目視できるかの値)は20kmほどとおおむね良かったため、品川からでも大井車両基地の状況がよく分かり、長細く黄色い物体(ドクターイエロー)はこれから出区して検査へ出るのだと理解できたのです。そこで、東京駅まで空撮することにしました。

【こんなに目立つぞ!】空から「ドクターイエロー」×近鉄特急(写真)

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