新型ジープ?「いいえトラックです」 屋根も窓ガラスもドアも無ぇ!? 使い方を教えてくれた怪しいマスク男

フランスで開催された武器見本市「ユーロサトリ2024」に運転席丸出しの不思議な“トラック”が展示されていました。軍用車のような出で立ちですが、有名メーカーが出展したあくまで“トラック”だそう。一体どういう車両なのでしょうか。

乗員防護とは真逆の最新トラック

 今年(2024年)6月にフランスのパリで開催された防衛見本市「ユーロサトリ2024」にて、スウェーデンのトラックメーカーであるスカニア社が、オープントップ(露天)タイプの風変わりな新型“トラック”を展示して話題になりました。

 車両は前後2軸4輪のトラックで、タイヤは大口径のオフロードタイヤを装着、車体と地面のクリアランスは大きくとられ、最低地上高を高くすることで悪路走破性行を向上させた形状になっています。一方で、運転席と荷台は、ルーフからフロントガラスやドアまで一切なく、100年前のトラックかというほど、ボンネットから上が見事にない状態です。

 これは軍用のトラックです。日本国内で見かける一般的なスカニアのトラックは、エアロパーツを装着してスタイリッシュなものが多いのに対して、この新しい軍用トラックはそれとは真逆のデザインとなっています。

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「ユーロサトリ2024」に展示されたスカニアの新型軍用トラック(布留川 司撮影)。

 屋根のない軍用トラックというと、民間はもちろんのこと現代の軍隊でもなかなか見かけることはありません。たとえば自衛隊や在日米軍などのトラックも、なかには屋根を外せるようになっているものもあるものの、ほとんどの車体は屋根ありか、もしくは幌を付けたままのものばかりです。これは、雨風が防げないと快適性が悪くなるほか、乗員防護の観点から、そもそもキャビンや場合によっては荷台も装甲板で覆うなどしている車両が多いからだと言えるでしょう。

 では、2024年の現在に、そんな絶滅危惧種ともいえるオープントップのトラックを新規に開発した理由は何でしょうか?

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