どっこい生きてる「レア鉄道車両5選」 私たちワケあって少数派になりました

あと1~2編成置き換えれば車種が統一できるにもかかわらず、どういうわけか残ってしまった鉄道車両。その理由は何なのか、JR東日本と私鉄の5車種を例に、事情を探ってみました。

置き換え開始から20年も走った電車 熊本電鉄5000形

 5車種目はすでに引退した車両ですが、置き換えが始まってから20年以上も長生きしたので紹介します。

 熊本電鉄の5000形電車は1981(昭和56)~1985(昭和60)年に東急電鉄から購入した車両で、とても軽いボディの高性能車でした。しかしその軽量構造ゆえに冷房化が難しく、1990年代に入るとサービス向上のため、冷房付きの車両への置き換えが検討されました。

 1995(平成7)年には東京都交通局から6000形電車を購入し、5両あった5000形のうちまずは3両を置き換えましたが、残る2両はなんと2016(平成28)年まで21年も残存しました。これは熊本電鉄上熊本線の一部駅のホーム長さが関係していました、

 車体長20mの6000形では入線できないため、車体長17~18mの中古車を探すもののなかなか適切な車両が入手できず、その間にも5000形だけでなくほかの車両の老朽化も進行し、置き換えが滞ったのです。

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1995年の置き換え開始から21年間も使われた熊本電鉄5000形5101A。路線に合う中古車が見つからないという中小私鉄特有の事情で生き残った(乗りものニュース編集部撮影)。

 1998(平成10)年に南海電鉄から18m級の22000系電車を購入したもののこれは1編成だけの導入にとどまり、結果として東京メトロ01系電車を2015(平成27)年に購入し5000形を置き換えました。5000形は翌年ようやく引退となり、東急時代から通算すると59年という長い活躍に幕を閉じました。

※ ※ ※

 鉄道車両の寿命は様々な要因で伸びたり縮んだりします。今回は紹介していませんが、逆に予定に反して短命に終わってしまった車両も少なからず存在します。鉄道車両が引退するとき、その車両がどんな「車生」を歩んできたのか調べてみると、意外なドラマが見つかるかもしれません。

【了】

延命はコイツのおかげ! たった1本だけのレア車両とは(写真)

Writer:

出版社勤務を経てフリーのライター、編集者に。教育・ゲーム・趣味などの執筆を経て、現在は鉄道・模型・玩具系の記事を中心に執筆。鉄道は車両のメカニズムと座席が興味の中心。座席に座る前に巻尺を当てて寸法をとるのが習慣。言うなれば「メカ&座席鉄」。

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