デカい!! 8輪駆動の “化け物” ベンツ・トラック なぜ必要? あえてのボンネット仕様が理にかなっているワケ

フランスで開催された武器見本市「ユーロサトリ2024」に、メルセデス・ベンツの8WDトラックが展示されました。一般的にはキャブオーバー型が主流のなか、同車はボンネットタイプ。なぜ、そのような構造にしたのか担当者を直撃しました。

え、ゼトロスが日本にあるって!?

「ゼトロス」はドイツ製らしい質実剛健なトラックだといえますが、これを軍隊以外の民間などで購入するのは難しいようです。その理由は軍事機密や価格の問題ではなく、エンジンの排ガス規制です。

 この車両は欧州の排ガス規制の中で、2009年から導入された「ユーロ5」までしか対応しておらず、現行の「ユーロ6」にすら対応していないため、将来より厳しい「ユーロ7」が施行されることがほぼ間違いないなか、民間車として新規導入することは事実上、無理だと言えるでしょう。

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「ゼトロス 8×8」。装甲化された運転席は4軸8輪という巨大な車体で、軍用トラックらしい威圧感あるフォルムをしている(布留川 司撮影)。

 このように事実上、日本で所有することが難しい「ゼトロス」ですが、実は過去、国内で走っていたことがあります。それは、2011年の東日本大震災の発災時。このとき、ダイムラー社が復興支援のために「ゼトロス」8台を、「ウニモグ」4台と共に無償提供したのです。本来なら、公道走行するためには陸運局で申請登録の手続きが必要でしたが、2年間の期間限定で仮ナンバーを迅速に交付。寄贈された日本財団によって被災地での物資輸送や瓦礫処理に使われました。

 こうして被災地の復興支援に活躍した「ゼトロス」と「ウニモグ」は、それぞれ1台ずつが石川県小松市にある日本自動車博物館に寄贈され、現在もここで展示されています。期間限定ながら、日本国内を走り抜けたメルセデス・ベンツ製の激レア大型トラック、見に行けば何かしらの発見があるのではないでしょうか。

【了】

【世紀末仕様かよ!?】超いかつい8輪駆動の大型ベンツを色んなアングルから(写真)

Writer:

雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info

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