先頭車ほぼ“鼻”! 高速試験車「ALFA-X」空から見たら超異形 確かに“ものすごく速そう”

鉄道の試験車は形状も様々で、唯一無二の存在です。なかでも独特なフォルムかつ速度を追求する新幹線の高速試験車は、ファンの心を惹きつけます。JR東日本のE956形「ALFA-X」を上から見てみましょう。

「ALFA-X」は何の略?

 線路を走るいろいろな車両のなかには、走行しながら様々なテストを行う試験車があります。試験車といえば、JR東海の「ドクターイエロー」やJR東日本の「ALFA-X」が頭に浮かび、流線形の車体は子供から大人まで人気の車両です。しかし、何せ試験車は時刻が公表されていないため、いつどこで走るのか神出鬼没な存在です。

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E956形新幹線高速試験車「ALFA-X」(画像:PIXTA)。

 筆者(吉永陽一:写真作家)は、何度か試験車を上空から捉えて記録してきましたが、2022年10月、大宮駅付近にて「ALFA-X」と遭遇し、小型機(セスナC172型)からの空撮でディティールを捉えられることができました。

「ALFA-X」は2019年にデビューし、正式名称をE956形新幹線高速試験車といいます。東北・北海道新幹線における360km/hの営業運転を主目的に開発され、「Advanced Labs for Frontline Activity in rail experimentation(鉄道実験における最先端活動のための高度なラボ)」の頭文字などを取って愛称とされました。

 速度は400km/h運転にも対応が可能で、編成は10両。東京方と新青森方の先頭車両は先端形状が異なり、東京方の1号車は先端部が16mの薙刀状で、新青森方の10号車先端部はE5系に準じたデザインながら22mもあって、車体長の半分以上が鼻先という特異な構造です。前後で異なる形状にすることで、騒音などの比較テストを行います。また製造会社は2社に分かれており、1~6号車が川崎重工、7~10号車が日立製作所です。

【写真】これが空から見た「ALFA-X」です

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1件のコメント

  1. E10系で先頭車がほぼ“鼻”採用されたら東北新幹線東京駅・上野駅・大宮駅・福島駅・仙台駅・盛岡駅のホームドア設置はどうなるのでしょうか⁈