先頭車ほぼ“鼻”! 高速試験車「ALFA-X」空から見たら超異形 確かに“ものすごく速そう”

各号車まちまちのつくり 空撮なら違いもはっきり!

 中間車は車体や客室空間を検証するため、各車とも窓配置を中心に異なったデザインです。特に5号車は会議室となっており、窓がほとんどありません。窓の大きさも各車異なります。9号車はグリーン車、8号車はグランクラス、7号車と3号車には形状の異なるパンタグラフが装備され、集電装置のテストを行います。中間車の屋根には、非常停車時に起き上がる空気抵抗板ユニットも備わっています。

「ALFA-X」は試験車に相応しく、各車両が独特なつくりをしており、いろいろな角度から観察してみたいところ。それが可能となるのが空撮です。

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1号車のE956-1と2号車のE956-2。1号車の窓数はE5系と同じであるが、ドア配列の違いで、E956-1の客室空間の方が狭く感じる(2022年10月18日、吉永陽一撮影)。

「ALFA-X」は宮城県の利府にある新幹線総合車両センターに所属します。そのため仙台駅をベースとし、デビューから数年間は仙台~新青森間や新函館北斗間を走行。ほぼ深夜から早朝にかけての運転パターンを数年間続けた後、日中走行も開始しました。

 やがて「ALFA-X」は試験走行区間を広範囲に広げ、仙台~大宮間を走行するようになりました。大宮駅では普段使用しない15・16番ホームに停車します。一晩滞泊することもあれば、日中に2往復実施するパターンもあります。空撮は大宮駅で折り返すタイミングで狙いました。

 機体の窓越しに眼下を凝視して、被写体の「ALFA-X」を探します。空撮では自分の目でいち早く被写体を見つけ、撮影態勢へと移行せねばなりません。筆者は列車時刻を基に、現在の飛行位置から列車がいる方角を凝視し、自分の目で列車を見つけて、パイロットへは希望する撮影高度のほかに「〇時方向に何色の列車がいる」と伝えています。河川や線路といった大地のランドマークと方角を、地図と照らして飛行するので、結局は目視が頼りなのです。

【写真】これが空から見た「ALFA-X」です

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1件のコメント

  1. E10系で先頭車がほぼ“鼻”採用されたら東北新幹線東京駅・上野駅・大宮駅・福島駅・仙台駅・盛岡駅のホームドア設置はどうなるのでしょうか⁈