先頭車ほぼ“鼻”! 高速試験車「ALFA-X」空から見たら超異形 確かに“ものすごく速そう”

到着シーンを狙う

 大宮駅の北、JR川越線が左へと分かれる付近で、前方に「ALFA-X」特有の青みがかったシルバー色を確認しました。「11時にALFA-X」と伝えて機体を降下してもらいます。パイロットは鉄道に詳しくない方が多いので、事前の打ち合わせでは、何色か、どんな形状か、編成が長いか短いかなど、端的な情報を伝えて確認しておきます。

「ALFA-X」を空撮するのは、速度の落ちてきた大宮駅到着のシーンを狙いました。逆に駅発車ではあっという間に速度が増し、過給機無しで足の遅いセスナC172型では離されてしまいます。

 撮影日は曇天です。晴れの方がシルバーの車体色も映えて美しいのですが、片方の側面部が影になってしまい、先頭の形状も陰影がキツくなってしまいます。今回はディティール重視の空撮だったので、この天候が最良だったのです。到着シーンを撮影後、しばし上空待機をします。

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「ALFA-X」は大宮駅へと進入。普段使われていない15・16番ホームを使用した。「ALFA-X」の車体はよく目立つ(2022年10月18日、吉永陽一撮影)。

 やがて「ALFA-X」は大宮駅を発車。案の定みるみるうちに速度を上げていきました。こちらは向かい合う形で飛行したため、すれ違う一瞬のチャンスを撮影して終了。ほかの新幹線車両と同じ速度のはずですが、加速が一段と速かったのが印象的でした。

「ALFA-X」は、現在も時おり大宮駅まで試験走行しているようです。

【了】

【写真】これが空から見た「ALFA-X」です

Writer: 吉永陽一(写真作家)

1977年、東京都生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業後、建築模型製作会社スタッフを経て空撮会社へ。フリーランスとして空撮のキャリアを積む。10数年前から長年の憧れであった鉄道空撮に取り組み、2011年の初個展「空鉄(そらてつ)」を皮切りに、個展や書籍などで数々の空撮鉄道写真を発表。「空鉄」で注目を集め、鉄道空撮はライフワークとしている。空撮はもとより旅や鉄道などの紀行取材も行い、陸空で活躍。

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1件のコメント

  1. E10系で先頭車がほぼ“鼻”採用されたら東北新幹線東京駅・上野駅・大宮駅・福島駅・仙台駅・盛岡駅のホームドア設置はどうなるのでしょうか⁈