「ここは県道です」船ですけど…? 異色の金ピカ船に大変身したフェリー 城みたいな扉の向こうがスゴすぎた!

静岡県内の清水港と土肥港とを結ぶ駿河湾フェリーは、その船名を「富士」といい、名の通り駿河湾から富士山が眺められます。そして航路は、“富士山”の語呂合わせで県道に指定されています。

元オーナー室は貸切特別室に

 また、1室1万2000円の貸切特別室もあります。「駿河湾フェリー」は、2019年より一般社団法人「ふじさん駿河湾フェリー」が運航しているのですが、それ以前はオーナー室だった区画で、特別室内にある入口扉は黄金に輝いています。

 室内はソファと大型テーブル、空気清浄機、テレビ、電気ポット、電子レンジが置かれた、最大8人で使える広い区画です。リニューアル時に三つ葉葵の家紋が入り、黄金に彩られた区画は殿様気分になれます。ちなみに曲面ガラスで見晴らしもよく、貸し切って往復乗船したくなる豪華設備でもあります。室外に独立したトイレが備わり、室内はブリッジとつながっていますが、これも元々オーナー室だった名残だそうです。

 ちなみにこの部屋では「プレミアムラウンジサービス TAKECHIYO(竹千代)」と銘打って、貸切特別室向けの高級飲食サービスも行われています。5名まで5万円、6名以上は追加1名につき5千円(最大8名)という価格帯で、清水港からの往復乗船が基本となります。

 料理は駿河の郷土料理をウリとした、老舗日本料理店「なすび」の早川亮介総料理長が監修した「おつまみ御膳・駿河」と、スパークリングワイン、ウィスキー、緑茶です(別料金で生ビールなども提供可能)。船内限定のプロジェクションマッピングも楽しめるとか。

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貸切特別室(2024年7月、安藤昌季撮影)。

 甲板に出ると、駿河湾の絶景が広がっていました。取材当日、富士山は雲に覆われていましたが、広報担当者によると「晴天だと富士山がとても美しいです」とのこと。

 見どころ満載で、あっという間に終点の土肥港に到着しました。土肥はバスしか公共交通機関がない場所ですが、修善寺駅まで抜けることができます。

 ちなみに、運賃は片道2000円、往復だと片道分が1800円です。貸切特別室なら往復2万円で、片道分は4000円安くなります。「乗ること」だけでも楽しいフェリーなので、交通の便がよい清水港発に乗り、清水港に戻る周遊乗車もよいかもしれません。

【了】

【写真】シュール! 船上の県道標識

Writer:

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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