6年で本数“53倍”!? 高速バスで爆速成長した「新たな幹線」とは きっかけは新名神 運用効率が良すぎる!?
コロナ禍で低迷した高速バスですが、そのなかで急成長した路線もあります。本数は6年で53倍、他社も共同運行に加わり時間によっては“4台運行”も。この路線が地域を蘇らせる可能性すらあります。
毎日、通勤ラッシュの後に来る“次の波”
そして2018年、新名神高速道路が部分開通し、並行する中国自動車道の渋滞減少が見込まれたのを機に、神姫バスが新規開業したのが新大阪~三田線です。
最初は1往復でしたが、梅田(大阪駅)に乗り入れるなどの変化も含め、年に2度、3度と頻繁にダイヤ改正を繰り返す度に増便を重ね、2024年現在では53往復まで増えました。筆者(成定竜一・高速バスマーケティング研究所代表)の知る限り、増便のペースは全国で最速です。
急成長の背景には、効率のいい車両運用があります。
高速バスの短距離路線はふつう、通勤客の多い朝の上り便、夕方の下り便は乗車率が高いものの、昼間の便が「空気輸送」になりがちです。ところが、神戸・大阪~三田線にはそうならない理由があります。
一つ目は、フラワータウン近くに立地する西日本最大のアウトレットモール「神戸三田プレミアム・アウトレット」の存在です。店舗の充実ぶりから以前より広域の集客がありましたが、近年ではFIT(個人自由旅行の訪日観光客)に人気で、特に大阪発では満席で乗り切れない便が発生するほどです。
もう一つが、ウッディタウンの先、カルチャータウンにある関西学院大学の神戸三田キャンパス(KSC)です。同大学の拠点は阪神間に位置する西宮市ですが、1995年に理工学部が移転して以来、KSCは拡大を続け5学部体制になりました。名門大学ゆえ、かなり広域からの通学があります。
アウトレットも大学も、需要は通勤客と逆の流れです。アウトレットの開店時刻は10時ですが、通勤客を満載して都心に8時ごろ着いたバスが折り返すのにちょうどいい時間帯です。
大学は、9時からの「1限」こそ通勤輸送とは別の車両運用が必要ですが、11時10分開始の「2限」へは、通勤輸送を担当した車両が折り返しで入ります。夕方は、買い物客や、「3限」「4限」を終えた学生たちを乗せたバスが神戸、大阪へ向かい、その折り返し便は、仕事帰りの通勤客で満席となって三田に戻ってきます。
コメント